過激発言多いフィリピンのトランプと忍耐強い日系移民の人々の話



フィリピンの大統領選に出馬したミンダナオ島ダバオ市長のロドリゴ・ドゥテルテは、アメリカのトランプ並みの過激な発言で物議を醸し出し…

2016年6月30日、大統領就任とあいなりました。

 

これにより、与党議員から鞍替え議員続出とのニュースも!

う〜む…

 

例えば彼は、1989年にダバオ市で起きた刑務所暴動でオーストラリア人宣教師がレイプされ殺害された事件に触れ、「彼女はとても美しかった。自分に最初にやらせるべきだったんじゃないかな」と冗談の種にしてしまう始末。。。

 

これに対し、対立候補や女性団体は一斉に反発!

 

「レイプや殺人を冗談にしたり矮小してはいけない!女性や少女に対する暴力は絶対に許されない行為なんだ!」

 

このような非難を受けて彼は「自分が大統領になったらアメリカやオーストラリアと国交を断絶してもいい」と訳のわからぬ発言を繰り返す有り様…

さらに、「麻薬密売人や誘拐犯、強盗は全て見つけ出し逮捕する。抵抗する者は全て殺す」と過激発言はとどまるところを知りません。

 

確かに彼は、20年以上ダバオ市長を務め、その間治安を大きく改善させた実績があります。しかしこれについても、”自警団を使い千人以上の麻薬密売人らを正当な法手続きなしに殺害”した疑惑が浮上してきています。

 

彼が大統領になれば、フィリピンは多くの国民が様々な嫌疑をかけられ処刑されてしまうという、民主主義国家から遠くかけ離れた国になり下がってしまうことでしょう。危険です!

※ まさか本当に大統領になるなんて…危険です

 

 

 

日系移民の人々

そんなフィリピンには、歴史に翻弄されながらも胸に秘めた思いを抑え、戦後のフィリピンに住み続けた日系移民の人々がいます。

戦前、多くの日本人がフィリピンに移住し戦争に巻き込まれました。その後現地女性と結婚し、二度と日本の地を踏むことはない日本人たち…

 

現在、その2世や3世の人たちがフィリピンで生き続けています。

 

戦時中はアメリカ軍やフィリピンゲリラの攻撃にさらされ、戦後は激しい反日感情の的になり、日本人というルーツをひた隠しにしながら生きていった彼ら。

現在70~80歳代となった2世の人々は、戦時中の日本の暴挙に胸を痛め続けながらも、「日本国籍を回復したい」と願い続けているのです。中には堂々とフィリピン人として生きている逞しい人もいます。日系移民家系の人々の戦後は様々な思いが交差しているのです。

 

※ 日本国籍を取り戻そうとする人は「自分は日本人だ」と証明するものが何もなく国籍回復がかないません

 

Learn from the mistakes of others. You can’t live long enough to make them all yourself.

他人の失敗から学びなさい。あなたは全ての失敗ができるほど長くは生きられないのだから。

(エレノア・ルーズベルト)