頻尿の原因の多くは、前立腺や膀胱に雑菌が発生し、この汚れのために体内機能が誤作動し、「早くトイレに行け」と命令するメカニズムにあります。
つまり、トイレに何度も行くのは膀胱が満杯になったのではなく、雑菌の汚れのために誤動作でトイレに行かされてしまうわけです。
男性であれば、
頻尿の原因に「前立腺肥大症」というものがありますが、これは男の宿命と言っていいくらい、高齢になると多くの男性が罹る病気です。
女性の場合であれば、
妊娠初期は大きくなる子宮に圧迫され、頻尿になりやすいのです。近年では、若い女性にも増えてきているといいます。
「トイレが近い」
「おしっこの勢いがない」
「残尿感がある」
頻尿が進むと、やがて尿もれ (尿失禁) になります。体の冷えや運動不足、便秘や体重増加による骨盤底筋への圧なども原因と考えられています。
そんなわけで、今回は、頻尿の原因と対策を紹介し、最後に、実はタイでも多いんだぞということをお伝えしていきたいと思います。
頻尿は「バンコク共通」…なんです (苦笑)
上記の他にも、以下のことが頻尿の原因となり得ます。
① 過活動膀胱
膀胱を支配する自律神経の障害や脳への知覚伝達の異常などが原因で起こるとされています。
② 心因性
神経性頻尿とも言います。精神的ストレスや緊張のために何度もトイレに行きたくなった経験や、電車や学校などでトイレを我慢した経験をきっかけとして、尿意に対する恐怖心が働き、起こることが多いようです。
③ 加齢によるもの
加齢に伴う老化現象で起こることもあります。特に夜間頻尿は高齢者を悩ませる代表的な症状で、生活の質に強く関与しています。
① 膀胱炎
膀胱炎は男性よりも、圧倒的に女性に多い病気です。尿道の長さが男性よりも短く、尿道口と膀胱の距離が短いため、菌が膀胱の中に侵入しやすいからです。
ストレスなどで抵抗力が落ちると、膀胱内の細菌が増殖し、膀胱炎に繋がるようです。初期症状は頻尿ですが、のちに残尿感、尿が白く濁る、血尿、痛みなどの症状が出ることもあります。
軽度の場合は自然治癒されますが、ひどい場合は病院へ行き、抗生剤を処方してもらいましょう。
② 糖尿病
糖尿病と排尿障害とは関係があります。糖尿病になると喉が渇き、たくさん水を飲みます。多飲・多尿ですね。
③ 子宮筋腫や卵巣腫瘍
子宮筋腫や卵巣腫瘍など、膀胱周辺の臓器異常により、膀胱が圧迫され頻尿を起こします。こちらも、気になる方は一度医療機関でご相談ください。
④ 腎臓の疾患
頻尿の原因として、腎臓の疾患が関係している場合もあります。慢性腎不全は糖尿病や高血圧が原因で、血液をろ過して老廃物を取り除く腎臓の働きが低下してしまう病気。
このことで、頻尿も起こってしまうのです。
⑤ 性病
膀胱炎を起こす原因細菌の一つにクラミジアがあります。クラミジアは男性も女性も無症状であることが多いのですが、頻尿になることもあります。
放置しておくと、尿道炎、副睾丸炎、卵管炎に繋がり、女性の場合であれば不妊症の原因となったり、分娩の際、産道で感染した新生児が目の病気や重い肺炎を起こすこともあります。
これらのツボを刺激してあげることで、多少は頻尿が改善されるはずです。ただし、背景に病気がある場合は早急に医療機関で適切な処置をとることを強くオススメします。
エーザイとキョーリン製薬ホールディングスは、タイで過活動膀胱(OAB)治療剤を発売することになりました。
日本では既に販売されているものですが、このほどタイ当局から承認が得られたため、販売開始に至ったわけです。
エーザイの担当者によりますと、タイのOAB治療剤の市場規模は約5億5,000万円。
(なかなかのものです)
OABの主な症状は尿意の切迫感や頻尿で、タイ人であっても加齢に伴い発症しやすくなるようです。
多飲多尿文化のある国でもありますからね。
残念ながらアジアでは、頻尿という疾患の認知度は低く、適切な治療が受けられていないのが現状なのです。
将来的には日本のように高齢化が進んでいくであろうタイ。頻尿トラブルはバンコク共通なようです。