「世界で初めて123歳になった人」に100万ドルを授与



現在、世界一の長寿地域は香港で、男性81.24歳、女性87.32歳となっています。

その理由について公式には言及されていませんが、香港では過去30年間で医療水準が飛躍的に向上し、健康への関心が高まったことが平均寿命を大きく延ばした理由なのでしょう。

ただ、男性は肥満が多く見られ、女性は痩せすぎの傾向にあるようです。

 

香港における医療費負担はどうなのかというと、香港IDを持っている人であれば (長時間待つ必要はあるものの) 急患の初診料は100香港ドル、通常の問診であれば45香港ドル、注射は17香港ドルで受けることができます。

大きな経済的負担にならないことから気軽に病院に行けるため、症状が悪化する前に治療できることも平均寿命を延ばしている理由の一つなのかもしれません。

 

 

健康長寿のためには体を冷やさないことが大事

近年、香港では生活水準の向上により、ビールやワインを楽しむ人が増え飲酒量が増えましたが、日本人ほど多くは飲みません。

 

長寿の秘訣として「お茶を飲む文化」を挙げる人がいるかもしれませんが、これは西洋医学的にははっきり解明されていません。

ただ、中国の東洋医学の観点から見れば、体を冷やさないことは重要で、夏場でも温かいお茶を飲むのが基本です。

香港・中国は温かい親を飲む文化

多くの香港人や中国本土の人たちは、個別にステンレスボトルを持ち歩き、それをあちらこちらで飲んでいます。

香港のオフィスなどではウオーターサーバーが設置されているところが多いのですが、ほとんどがお湯も出るもの。それは、「体を温めた方が良い」とする考えが根付いているからです。

 

そんな香港では、「ステンレスボトル用に白湯を下さい」とローカルなレストランで頼めば、まず拒否する店はありません。きっと、冷たい飲み物よりも温かい飲み物の方が体への負担は少ないのでしょうね。

 

 

その他、健康長寿の秘訣は

日本もそうですが、香港でも健康への関心は非常に高いものがあります。スポーツジムやヨガなどはとても人気があり、ライザップなども着実に顧客を伸ばしています。

早朝、公園などに行けば、伝統の太極拳をしている人が大勢います。これも健康志向のひとつと言えるでしょう。

香港・中国では太極拳が健康長寿法

また、香港は競争が激しく非常にストレスのかかる社会でもありますが、日本人と比べ物事をはっきり言う性格であるため、日本人よりもストレスを溜め込まないのです。この点も長寿の秘訣と言えるでしょう。

 

ホーチミン市在住の122歳女性、世界最高齢として認定

こちらは2015年度の話ですが、ベトナム・ホーチミン市在住の122歳の女性グエン・ティ・チュー(Nguyen Thi Tru) さんが世界最高齢の人物として認定されました。

122歳のグエン・ティ・チューさん
122歳のグエン・ティ・チューさん

 

1893年生まれのチューさんは末っ子の嫁バーさん(76)と共に暮らしており、11人の子どもと70人の孫に恵まれました。2011年にべトナム最高齢に、2014年にアジア最高齢に、そして2015年、世界最高齢に認定されたのです。

 

 

「世界で初めて123歳になった人」に100万ドル!

イギリスのタブロイド紙 “The Daily Mail” は、「幹細胞、組織の若返りと再生医療の研究によって、人間は120歳を超えて生きることができることがわかった」と発表。

これを受け、モルドバ人の富豪 Dmitry Kaminskiy氏さんは、「世界で初めて123歳になった人には100万ドルを授与する」ことを約束しました。

 

これにより、世界最高齢122歳のグイェンティ・チューさんが123歳になれば見事100万ドルを受け取れるはずだったのですが…

2016年夏、123歳で亡くなったグイェンティさん。100万ドルはもらえたのでしょうか?

 

 

終わりに

グイェンティさんは生前、長寿の秘訣について聞かれると「決まった時間に食事をとり、人を愛し、助け、心の平和のためにゆとりある生活を送ること」と話していました。

ちなみに、以前ギネスの世界記録に認定されていた世界最高齢の日本人女性、大川ミサヲさん (117歳) は2015年、グイェンティさんが認定される前に亡くなりました。

 

現在、(知り得る限りで) 記録として残っている世界最長寿者は、フランス人女性のジャンヌ=ルイーズ・カルマンさん(122)のようですが、

インドネシアに1870年12月31日生まれの男性が存在しているらしいです。

世界最長寿者はインドネシア人男性

この男性は、2016年秋の時点ではジャワ島でまだ元気に暮らしているとのこと。名をムバフ・ゴト(Mbah Gotho)と言います。

ムバフさんはこれまで4度結婚し、孫やひ孫もいます。ただ、人間は本当に145歳まで生きられるのでしょうか?インドネシア政府も認めており (身分証発行済み)、間違いはない…はずなのですが。

何せ彼自身が最長老なので、誰も証明してくれる人はいません。

 

そんなムバフさんの悩みは「長生きしていること」。タバコを吸いながら、杖があれば一人で歩くこともできるムバフさん。

「私の願いは死ぬこと。そうすれば、私を見守ってくれる孫たちが自由になれる」

 

最後に、エチオピアには163歳、ナイジェリアには171歳を自称する老人がいますが、ムバフさんのように証明できる資料は何もありません。