大人気アイドルグループSMAPが解散しても揺るぐことのないジャニーズ帝国は、東南アジアでも人気があるのでしょうか?私の知る限り、アジア市場はK-POPの潮流に占められつつあるようです。
「負けてられへんで!日本のアイドルグループ!」
そんな中、ジャニーズが将来を睨んで進めてきた「アジア進出計画」が、飯島三智さん (SMAPの元マネージャー) の退社で頓挫の危機に陥っているようです。
最終的にこの「アジア進出プロジェクト」が失敗した場合、資金的に多大な損失を被るだけでなくジャニーズの将来にも大きな影響が及びそうです。
近年、ジャニーズが力を入れていたのはアジアを中心とした海外戦略でした。しかし、飯島さんの失脚で事態は急転。。。
中国、韓国、台湾、タイ、フィリピンなどを対象にした、ジャニーズのアジア戦略の総責任者だった飯島さん。彼女の退社後、このプロジェクトはうまく引き継がれていないようです。
「どないしよ?」とジャニーズ幹部は頭を抱えています。
ジャニーズのアジア戦略が始まったのは10年以上前のことです。その突破口は中国。
「中国政府の要人から永田町(政界)を通じて、じかにジャニー喜多川社長が要請されたんです。その要人からは『自分たちの国にもジャニーズJr.のようなものをつくり、海外に売り出したい』とのお願いがなされました。」
当時の中国は韓流ブームに触発され、タレントによる外貨獲得を国策にしようとしていました。
結局、中国側の狙いはそれほど成果を挙げませんでしたが、中国政府とジャニーズの蜜な関係は続きます。2011年9月にはSMAPの初海外公演が北京の工人体育場で開催されたのです。
実はこれ、日本では「SMAP!中国でも大人気!」と報じられていましたが、客席はガラガラでサクラ動員でやっと3万人を集めたそうです。
ビジネスにおいて、中国はとかく人脈を大事にします。飯島さんがいなくなったことで、ジャニーズ事務所と中国政府を結ぶ糸は断ち切られてしまいました。これからの「ジャニーズ・アジア進出計画」には暗雲が立ち込めているのです。
中国のみならず、韓国やフィリピン、タイなどでも同じような状況になっているといいます。
国内では、ジャニーズの名前さえ出せば「天下」状態で仕事を進められるのですが、東南アジア諸国では「あれっ、飯島さんはどうしたアルね?」となり、信頼していた彼女を追い出したとなったら不信感を持たれて関係を絶たれる…なんてことも珍しくはありません。
数年前までは日本のドラマ『篤姫』や『龍馬伝』などがタイでもバンバン放送されていましたが、現在日本ドラマはあまり流れていません。
それに代わって韓国ドラマが多く放送されています。また、毎月のようにK-POPのコンサートやイベントが開催されています。エンターテインメントだけでなく、韓国コスメや韓国料理の店舗も急速に増え続けています。
振り返ってみると、2006年に「嵐」のコンサートが中止(政情不安のため)、2010年のKAT-TUNのコンサートも中止(政情不安のため)、2011年のA.B.C-Z、Kis-My-Ft2、B.I.Shadowのパタヤ音楽祭への出演キャンセル(震災のため)と相次ぎ、
2011年に「Kis-My-Ft2が2012年にバンコク公演を行う」と発表されたものの中止(理由不明)、2012年にはHey!Say!JUMPのコンサートが行われるはずがこれまた中止(理由不明)。。。
と、こんな調子で、K-POPアイドルがタイのファンと触れ合って人気を上げていく一方で、ジャニーズはことごとくタイのファンを見捨てるような行いをしてきたのです。
会場はバンコクの渋谷「サイアム」のショッピングセンター「サイアムパラゴン」前の広場でした。BTS(高架鉄道)サイアム駅のホームからも見えるイベント会場の一等地です。
「そこで無料のイベントが行われるなんて!」「ジャニーズは私たちを見捨てていなかった!」と待ちに待ったファンたちが1,000人以上は集まりました (2013年)。
これが多いのか少ないのかはわかりませんが、日本語で「今日のこと一生忘れない」という泣かせるメッセージを掲げている熱いファンの姿も。
割れんばかりの黄色い声援。メンバーが登場すると、団扇を振ったり叫んだり、手を伸ばしてカメラや携帯で撮影するファンたち。タイでは芸能人の撮影は禁止されていません。
(しかしかつて、山下智久のコンサートは撮影禁止でした。常にスタッフが監視し、光るものがあると係員が走っていって取りあげるような徹底した厳しさです。)
メンバー自己紹介の後、質問タイムへ。「好きなタイ料理は?」という質問に、タイ語で「トムヤムクン」「ゲーンキアオワーン」(グリーンカレー)「トートマンクン」(さつま揚げ)などと返しますが、タイ語は声調(飴と雨が違うように、音程が違うと別の意味になる言葉が多い)が難しいので、なかなかファンに通じません (苦笑)。
こんなに (それなりに) 盛り上がっているにも関わらず、「コンサートはいつですか?」との質問にはなぜか明言を避け、結局、詳細は発表されないままでした。
ちなみに、ここに集まったファンのみんなは日本語の歌を完璧なまでに覚えていました。
「好きこそ物の上手なれ」ですね ♡
漫画やアニメ以外の日本のコンテンツ(特に音楽やドラマなど)がタイ国内で低迷している状況は、数年前から指摘されていましたが、ようやく業界も本腰を入れるようです。
ひと昔前のように日本のドラマがタイで集中放送されるようにもなりました。この勢いで、ジャニーズもタイでの活動に力を入れ、再度日本ブームのリーダーとなろうと模索中です。
「最近はAKB48に戦略のお株を奪われてしまっているし、飯島さんがいないからそれぞれの国との連携がバラバラなんですよ」…
タイは現在、日本と比べれば好景気です。大型ショッピングモールや高級コンドミニアム、高級ホテルの建設ラッシュが相次ぎ、ワインブームでワインバーも続々オープンしています。車もバンバン売れています。
まるでバブルのような現在だからこそ、ジャニーズもガンガン売っておいた方が良いのでは?
変な話、キムタククラスのスーパースターがいなくても、出せば誰だって売れるんです!
ちなみに、他のジャニーズの事はよく知りませんが、深田恭子や山下智久はアジア圏で今も人気です。
SMAPや嵐も、全盛期の頃はそこそこ人気でした。今は正直陰りがあります。強いて言えばジャニーズの中ではHey!Say!JUMPあたりが人気なのでしょうが、K-POPと比べたらイマイチです。
やはり、緻密に戦略を練り、プロモーションにお金をかけることが人気に直結するのです。
ピコ太郎のような一発屋が注目される時代。ピンクレディやPuffy、Pufumeのような、歌と踊りを思わずマネしたくなるようなアイドルを発信していけばいいのに…
いずれにせよ、ジャニーズじゃなくてもいいので、K-POPや韓流には負けるな日本!
残念のがら、今のところかなりの劣勢です。。。