世界平和を実現する核はアジアにあり



アメリカのオバマ大統領は2016年5月、広島で「これからアメリカが大統領の指導の下に実施すべきこと」について素晴らしい内容の演説を行いました。

世界は今、混沌の中にあり、政治・経済・軍事など数多くの問題を抱えています。冷戦は終結したものの、中東ではいまだに戦闘が繰り広げられています。

 

2008年のリーマン・ショックに端を発した金融危機は瞬く間に世界を覆いました。私たちは様々な分野で多くの経験を積んできたはずですが、いまだ十分に歴史を学んだとは言い切れないようです。

 

 

活かされていない広島と長崎の経験

広島と長崎の経験は、「戦争は非生産的であり破壊的なものである」という非常に重要なメッセージを世界に伝えています。

にも関わらず、多くの国々は今なお核兵器を保有し、世界が完全に壊滅してしまうほどの核弾頭が存在しているのです。

 

小国でさえ、核保有国になろうとしています。これは、国家間の対立や紛争を解決する手段は「戦争なのだ」と考える人がいることを示しているのでしょう。

誰もが平和を求めているにも関わらず、一方で、戦争の可能性を高める行為に私たちは加担しているのです。

世界平和を実現するための方法

 

 

容易に手に入る兵器

結果として、戦争に勝つための能力向上に大きな予算が振り向けられているのです。世界中が兵器開発に力を入れ、小国やテロリストでさえ、大量破壊兵器を手に入れようとしています。

たとえ核兵器が手に入らなくとも、細菌兵器のようなものであれば簡単に手に入れることができてしまうのです。

 

これまで世界は、力のよって紛争の解決にあたってきました。しかし、望ましい結果が得られたことはありません。

ここで改めて考えなければならないことは、「非暴力的な手段で問題を解決する」ということ。

 

交渉や仲裁、さらには国際司法裁判所に委ねるといった手法で、問題解決を図っていかなければならないのです。

 

 

時代に逆行する安保法案改正

世界平和を実現するには、まず戦争を犯罪とみなすこと。戦争によって紛争をなくすという考え方をなくせば、そのためにつぎ込んでいる資金を大幅に削減でき、人々の生活に振り向けることができます。

21世紀は「アジアの時代」と言われてきたはずです。世界が安定して繁栄していくためにも、アジアが、そして日本が率先して範を示すべきなのではないでしょうか。

 

 

「平和」の名言

もっとも立派な武器はもっとも大きな悪をなす。知恵深き人は武器に頼ることはしない。彼は平和を尊ぶ。彼は勝っても喜ぶことをしない。戦勝を喜ぶことは殺人を喜ぶことを意味する。殺人を喜ぶような人は、人生の目的に達することはできない。

老子(古代中国の哲学者、道教創案の中心人物 / 紀元前6世紀など諸説あり)

平和は力では保たれない。平和はただ分かりあうことで達成できるのだ。

Peace cannot be kept by force; it can only be achieved by understanding.

アインシュタイン(理論物理学者、ノーベル物理学賞受賞 / 1879~1955)