「外国人労働者を日本の介護施設で働けるようにしよう」と、日本政府は新たな法案作りに躍起になっています。
2016年11月、外国人技能実習生の受け入れ先への監督を強化する技能実習制度適正化法案と、外国人の在留資格に「介護」を新設する出入国管理及び難民認定法 (入管法) の改正法案が参院で賛成多数で可決されました。
喝っ!
彼らは何も知らない…
外国人たちが奴隷のように不当に働かされているということを…
いや、知っていながら「必要悪」的扱いで外国人技能実習制度を黙認してしまっているのです!
結局、2017年度からは新たな制度が始まり、人材不足に悩む介護現場に、外国人たちが過酷な労働条件の下投入されていくわけです。
適正化法案では、違法な低賃金で実習生を長時間働かせている現場があることを踏まえ、本国との窓口になる監理団体や受け入れ先企業への監督を強化する、となっていますが果たして本当に実行できるのでしょうか?
実習生に対する人権侵害行為に対する罰則を設ける、ともされていますが、誰がどういう基準でどのように行なっていくのでしょう?
また、現在は最長3年となっている実習期間を、優良な受け入れ先については最長5年に延長できるともしています。
名目上は実習生への寛大な措置のように見せかけ、その実、介護施設に外国人を送り込もうとしているだけです。
フィリピンやベトナム、中国など、貧困暮らしの只中にあるアジアの若者たちは「家族が少しでも楽に暮らせるよう稼ぎたい」「日本に出稼ぎに行けばきっと…」
夢と希望を胸に、親戚中からお金を借り、大金を集め、自国の就労斡旋業者に大金を渡し日本で就労…
「やったぁ!これでようやく家族を幸せにできる!」
しかし、現実は聞かされていた話とはまるっきり異なります。賃金は大幅に搾取され、狭い部屋に何名かでぶち込まれ、相場以上の家賃・水道光熱費まで引かれ、残業・休日出勤当たり前…
「騙されたぁ…」
「日本が好きだったのに、大嫌いになってしまった」
「(借金があるから帰れないけど)早く帰りたい…」
そんな寂しい思いの実習生たちを多数生み出している制度が外国人技能実習制度なのです。
今回のような形式的な法案改正ではなく、もっと抜本的に人権を守る法案にしていかなくてはなりません!
政府が単純労働者を受け入れない姿勢を貫く中、技能実習制度は国際貢献の名のもと、人手不足を補う安価な働き手を短期的に受け入れる仕組みとして利用されてきました。
そんな状態の中で、安倍政権は経済戦略の一つとして、すでに21万人以上いる (奴隷化した) 実習生たちを、さらに増やし、介護分野にも広げていこうとしているのです。
しかしそこには建前と現実の乖離があります。
実習生の保護は行き届かず、国内外から「奴隷」「強制労働」と批判される劣悪な労働環境が生じているのです。
2015年には時間外労働や賃金の不払いといった法令違反が4,000件近くもありました。過去最多です。2016年夏には、岐阜県で働いていたフィリピン人男性が過労死と認定。。。
今回成立する法案は、1993年の制度開始以来、初めて基本理念や全体の枠組みを明文化したものです。たったそれだけのものなのです。
まずは実習生の人権が守られることが急務なのではないでしょうか。
法を適切に運用し、まっとうな仕組みにしていく重い責務が政府にはあるのです。
もし、あなたの住んでいる地域に外国人技能実習生の方々がいるようであれば、労働環境に問題がないのか、適切な賃金を得ているのか、親身になって確認してあげてほしいと思います。
これを怠ってしまうと、日本はますます「奴隷推進国家」とみなされていってしまうのです。
自分の子供や孫たちが、果たしてそんな国日本を誇らしく思えるでしょうか?
無理ですよね?
変えていきましょう!
日本を!
あなたのチカラで!☹️