海外旅行では、不要なトラブル防止のためにも礼儀正しくある必要があります。たとえばベトナムは魅力的な観光地ですが、人々の「暮らし」「慣習」「マナー」などについてはあまり知られていません。実は (旅行前に) 知っておいた方が良いこともあるんですよ。
治安は比較的安定しているので海外旅行に不慣れな方でも安心して訪れやすい国の一つではありますが、「タブー」「非常識」「病気」などについては少しだけ知っておいた方がいいでしょう。
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🔴 テーブルマナー
日本同様、お米をお箸で食べる文化の国ではありますが、テーブルマナーは大きく異なります。たとえば、「お椀は基本的に持ち上げない」(大きめの器は絶対に) 「左手は添えるだけ」「麺類はすすらない」「汁物はレンゲですくって飲む」(音を立てない) など。逆に、日本ではタブーとされる「ぶっかけ飯」はマナー違反とされません。そしてベトナムでは「食べられない葉っぱ(特に生のもの)」を食卓に出す習慣はありません。(衛生面から) 原則、生ものは避けるべきですが、香草類は抗菌・殺菌作用があるので比較的安全です。
お店によっては (お箸ではなく) フォーク&スプーンを出されることがあります。これは東南アジア全般によくある食べ方で、右手にフォーク、左手にスプーンを構えます。ご飯は左手のスプーンですくい、右のフォークは寄せるために使用します。お肉の塊など一口で食べられないものは、スプーンをナイフ代わりにして切り分けます。植民地経験を経て生まれた新しい食べ方なので、郷に行っては郷に従いましょう。
ベトナムでは料理が大皿で提供されることが多く、それを小皿に取り分けて食べます。自分の食べる分を取るときには自分の箸を直接大皿に入れる「直箸」でOKですが、人の分を取り分けてあげるときにはマナー違反になります。その場合は、箸を裏返して口をつけていない側で取り分けるのが正しいマナーだとされています。
🔵 ローカル食堂では食器をティッシュで拭こう
ベトナムのローカル食堂では衛生管理に問題があるような場所も少なくありません。そういったお店で食事をする際には、食器をティッシュで拭きましょう。大抵の場合、ティッシュがテーブルに備え付けられています。ちなみにこの行為はベトナムでは常識で、失礼には当たりません。
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🔴 トイレはまだまだ発展途上
ベトナムは中国と同じく「トイレ」事情はまだまだ発展途上です。(ホテルやレストランでなく) 予期せぬところでトイレを借りることになった場合は少し大変です。トイレットペーパーを流すと詰まらせてしまうので、使用後は必ず備え付けのゴミ箱に入れるようにしましょう。
🔵 寺院での肌露出過多はNG
1年を通して暑い国ではありますが、寺院を訪れる際には肌の露出を抑えましょう。さっと羽織れる薄手の上着を準備しておくと便利です。いくら「蒸し暑い」といってもアジア的「つつましさ」は大事にしましょうね。民族衣装のアオザイを思い浮かべて下さい。布地は薄いのですが、肌の露出は少ないです。特に女性は「Tシャツ・膝丈ズボン」以上の露出ははしたなく思われます。
🔴 軍関係者や警察官にカメラを向けない
「旅の記念に」と思って彼らの写真を撮ってしまうと思わぬトラブルに巻き込まれてしまうこともありますのでご注意を。ベトナムでは警察官や軍関係者の写真を撮る行為は絶対にNGです。
🔵 子供の頭を撫でない
ベトナムは日本と比べて誘拐が多いため、気軽に子供の頭を撫でたり抱っこしたりする行為は、場合によっては親が不快に感じてしまうかもしれません。
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🔴 国家 (政府) の批判をしない
ベトナムは社会主義の国で日本とは勝手が違います。人々は監視されているので、うっかりお酒の勢いで政治経済の話題を持ち出してしまった場合、同席のベトナム人が尋問されるという事態にもなりかねません。相手に迷惑をかけないためにも話題選びは慎重に行いましょう。実際、反社会主義を唱えたベトナム人の青年が「国家転覆罪」で逮捕され懲役刑を受けています。外国人であってもベトナムで犯した罪はベトナムの法律が適用されますので、安易に政府の悪口を言わないようにしましょう。
🔵 警察とは絶対に喧嘩しない
社会主義国では往々にして警察 (ベトナムでは公安) が強い権力を持っています。旅行中に彼らと関わることはあまりありませんが、何かあった際に彼らは当たり前のように袖の下を要求してきます。また、盗難や窃盗にあった際も警察がずさんな対応をしてきますが、決して怒らないようにしましょう。
🔴 週刊誌の持ち込みに気をつけて
ベトナムでは「性的表現の漫画」や「グラビア写真」などの本に厳しい規制があります。日本では一般的に手に入る週刊誌であっても、グラビアページなどがある場合には空港で没収され罰金を課せられてしまう可能性があります。
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海外ではスリや置き引きのみならず、「赤十字」や「ユニセフ」等の団体名を出してきて寄付金を要求してくる特殊詐欺があります。妙に馴れ馴れしく日本語で話しかけてくる輩は「(ギャンブル) カード詐欺」の可能性もありますので要注意!加えて、悪質なバイクタクシー、レストラン、ホテル、旅行会社などによる詐欺行為も稀ではありません。マッサージ店では最初の言い値よりも多くとられたりしますし、バイクタクシーに知らないところまで連れて行かれて多額のお金を要求される、といったことも珍しくはありません。
中級以下のホテルの場合、ホテル内での盗難だって十分あり得ます。貴重品は必ずセーフティボックスに入れるようにしましょう。また、 路上でのひったくりも多いので、夜遅くはあまり外出しないよう心がけましょう。 交通量の多い都市部では交通事故にも注意が必要です。
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生水は飲めません。市販のミネラルウォーターを飲むようにしましょう。食事も同様で、特に屋台などで飲食する際には火がよく通っているかどうか確かめましょう。
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アジア圏で多い病気はやはり下痢や食中毒です。高温多湿で体力を消耗している上に、食べ過ぎたり不衛生なものを口にしたりするため、耐性のない日本人はすぐにやられてしまいます。予防法としては、「疲れないこと」「冷たいものを食べ過ぎないこと」「切り売りの果物や生水、生野菜、火があまり通ってない肉魚などを口にしないこと」が一番です。また、蚊を媒介とするデング熱やマラリアなどにも気をつけましょう。都市部に短期間の滞在ならばほとんど心配ありませんが、山岳地帯に行く場合には予防接種も検討しましょう。
野良犬や猫にも十分な注意を。熱中症にも要注意ですが、案外多いのが風邪です。暑い外気から冷房の効いた室内に戻るということを繰り返していると風邪を引いてしまうことがあります。ハノイ 、ダナン、ホーチミンなどには外国人に対応した病院やクリニックがあります。重症の場合、隣国に搬送されることもありますので、費用面でも安心できるよう海外旅行保険には必ず加入しておきましょう。
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🔴 お昼寝タイムは大事
1年中暑いベトナムでは12::00〜14:00頃にお昼寝し、代わりに早朝や夜遅くに活動するという習慣があります。飲食店などはランチ営業していますが、雑貨店などでは開店休業状態の所も珍しくはありません。
🔵 近年「値段交渉」のチャンスは減少している
東南アジアの市場やお店では「値段は交渉するもの」と思っていませんか。近年はそんな慣習が一変し、特に外国人向けのお店では値段交渉しなくても良いようにあらかじめ値段が設定されるようになってきています。一応念のため、相場を知っておく必要はありますが、近年はあからさまに高値をふっかけてくるお店は減ってきました。というわけで、値段交渉は (やっても) 1~2度程度。
🔴 Grabタクシーが普及している
ベトナムではハノイやホーチミンを中心にGrabタクシーが普及し始めています。これはスマホアプリをダウンロードしてから使うことができるサービスで、支払いはカードか現金のどちらかを選ぶことができるようになっています。通常のタクシーやバイクタクシーを利用するよりも2~3割ほど料金が安く、流しのドライバーを捕まえて交渉することも可能です。
🔵 コンビニやスーパーに入るときは無料ロッカーを活用しよう
ベトナムのコンビニやスーパーマーケットの入り口にはよくロッカーが設けられています。これは買い物をしやすくするためのものなのでぜひ利用しましょう。
🔴 列車は長距離のみ
(将来的にはわかりませんが) 現在走っている列車は長距離のみで、(電車ではなく) ディーゼルとなっています。中でも観光客に人気なのはホーチミン~ニャチャン間を走る寝台列車「ゴールデントレイン」とホーチミン~ハノイ間を縦断する南北統一鉄道の2つです。つまり、一般的な旅行者の基本的な移動手段は「タクシー」か「バイクタクシー」になるでしょう。
🔵 高級レストランでもお腹を壊す可能性あり
高級レストランであっても、「ジュースに入っている氷」や「野菜を洗う時に付着する水滴」「劣化した油」「衛生状態の悪い厨房」などが原因でお腹を壊してしまう方もいらっしゃいます。また、普段食べ慣れていない食材やスパイスで胃がパニックを起こすことも十分に考えられます。
🔴 観光エリアの物価は高い
東南アジア (タイ、マレーシアなど) では年々インフレが続いています。ベトナムはまだ物価安の国として知られているようですが、近年、ハノイやホーチミンの中心エリアでは「物価が安い」と感じられなくなってきています。ベトナム人が日常的に利用する食堂やカフェに行けば安いのですが、観光客向けのレストランではそうはいきません。
最後に、以下の3点を抑えておきましょう。
① お年寄りを大切にしよう
ベトナムは儒教の教えが浸透している国です。日本以上に年長者や地位の高い人を敬う思想があります。
② 小銭のお釣りは適当
ベトナムでは小銭に対する感覚がかなり大雑把で、お釣りが少なく返ってくることがよくあります。これはちょろまかされているわけではなく、ベトナムの国民性です。お釣り銭に関してはあまり細かく気にしないようにしましょう。
③ 言霊の意識が強い
ベトナム人は言霊の意識が強く、あまりネガティブな言葉を使いません。会話の中でも「悪い」とは言わず「良くない」と言い換えます。あなたも、ベトナムではけなさず「褒める」よう意識して過ごしてみてくださいね。