(南北に長い) ベトナムには四季がなく、基本的には乾季と雨季のみです。しかも、北部・中部・南部で気候が大きく異なります。南部のホーチミンは一年中常夏で、5~10月が雨季、11月~3月が乾季。湿度が低く乾季にあたる11〜3月 (特に1〜2月) が観光のベストシーズンと言えるでしょう (山岳地帯の高原ダラットであれば一年中OK)。
フォンニャ洞窟・フエ・ホイアン・ミーソン遺跡と4つの世界遺産がある中部は高温多湿で雨が多く、特に9~12月は最悪です。というわけで観光のおすすめは2〜8月。中でも、ホイアンなどで日中の街歩きを楽しむのであれば (暑すぎない) 2〜4月、ダナンで海 (ビーチリゾート) をメインに楽しむのであれば3〜8月 (特に暑いのは7〜8月) がおすすめです。
北部 (ハノイ・ハロン湾) は、(日本ほどではない) なんちゃっての四季があるエリアです。そんな北部の6〜8月は猛暑が続きます (降水量が多く湿度が非常に高い) ので、この時期の旅行はおすすめできません。
というわけで、ハノイであれば10〜4月 (特に秋の11月)、山岳地帯のサパであれば3〜5月・9〜11月が過ごしやすいでしょう。ハロン湾は11〜3月が最適なシーズンなのですが、雨が降ると船が欠航してしまいます。仮に船が出たとしても視界が悪く十分な景観を楽しめない可能性もありますので、(気候は良くても雨が多い) 3月頃はちょっとご注意を。
※ テト (旧正月:1月中旬〜2月中旬頃。毎年異なる) の時期は観光に支障が出る可能性があるので避けた方が無難でしょう
ベトナムを観光旅行の観点からみてみると、北部と南部は11〜3月、中部は2〜8月が適していると言えるでしょう。5月に入るとスコール (局部的な激しい雨) がしばしば降りますので、ギリ4月末頃までOK…と考えます。
そこでここでは2〜4月を春と考え、「春に最適なベトナム」を以下でザッと見ていきたいと思います。
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サパは美しい「山々」「棚田」「滝」などの大自然に囲まれた山岳の秘境リゾート地 (1,500m) で、少数民族 (モン族やザオ族など) が暮らしている村を見学できたり、トレッキングできることが最大の魅力と言えるでしょう。
行き方としてはハノイ駅からラオカイ駅まで鉄道を利用し、ラオカイ駅からサパまで車で移動する方法と、ハノイから直接ツアーバスで行く方法が一般的です。観光のベストシーズンは9〜11月と3〜5月 (特に11月と3月がおすすめ)です。
ベトナムで一番空気がきれいな町「サパ」で山岳民族と交流しよう!
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上述した通りハノイ観光のベストシーズンは10〜4月 (特に秋の11月がおすすめ) なので、春の2〜4月も大丈夫。この時期のハノイは日本の春秋のような気候なので、セーター & 上着を用意して行った方がいいでしょう。
2月後半〜4月のハノイは晴天の日が少なく霧雨の日が多いのですが、ベトナムらしい天候とも言えます。
ハノイの人気 & おすすめ観光スポット ☆
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ベトナム最後の王朝「グエン朝」の都として栄えた古都フエには、王宮・帝陵・寺院などの歴史的建造物群が華やかな文化の面影として残っています。ハノイやホーチミンからは飛行機で1時間。日本から (フエの最寄り空港) ダナンまで直行便も出ています。
そんなフエ観光のベストシーズンは2〜5月。この時期であれば、遺跡巡りや町歩きに良いと言えるでしょう。
フエ (ベトナム) の人気 & おすすめ観光スポット ☆
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クイニョンは美しい海と砂浜が広がるリゾート地で、夜には沖合いに漁船の灯りが輝く漁業の町でもあります。ここを訪れるなら12~6月頃が良いでしょう。
服装は夏服でOK。長袖や上着があればなお安心です。観光としてはチャンパ遺跡巡りがあり、ベトナム中南部の歴史を知ることができます。行き方は、ホーチミンかハノイからフーカット (クイニョン) 空港へ直行し、そこから鉄道を利用して行くといいでしょう。
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ニャチャンは白い砂浜と緑の並木が続く人気のビーチリゾートで、雨が少なく海の透明度が高い3~8月がベストシーズンと言えるでしょう (特に6月が最も暑い)。
海以外では、「ダム市場」やステンドグラスが美しい「ニャチャン大聖堂」なども楽しめます。沖の島々に日帰り旅行に行けば「熱帯の楽園」のような雰囲気を楽しむこともできます。
ベトナムのビーチリゾート「ニャチャン」でクルージングツアーを楽しもう!
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ファンティエットはホーチミンから一番近い南国らしいビーチリゾートです (バスや列車で4~5時間ほど)。ファンティエットの中心地から東のムイネーへと続く海岸線は「ビーチリゾート」としてとても人気があり、ウォータースポーツを楽しむことができます。
ムイネビーチでは風を利用したカイト・サーフィンやウィンド・サーフィンなどが盛んで、ファンティエットから日帰りできることも人気の理由となっています。
この辺りは年間を通して気温差が少なく、雨季でもずっと降り続くことは少ないので、一年中旅行は可能です。強いてベストシーズンを挙げるとすれば乾季の2~4月で、この期間は比較的天気も良く観光に適していると言えるでしょう。「ホーチミン博物館」「白砂丘」「チャム族の遺跡 (8世紀)」「妖精の川」などもお楽しみあれ!
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ベトナム南西部にある離島 (淡路島くらいの大きさ) で、その夕陽の美しさから「ベトナム最後の楽園」「最後の秘境」などと呼ばれています。海沿いに広がるロングビーチ (チュオンビーチ) やスタービーチ (サオビーチ) などでサンセットを楽しめます。
観光のベストシーズンは、爽やかで雨の少ない11〜3月と言えるでしょう。ここでの過ごし方は、ホテルやビーチでのんびり過ごすのもいいのですが、フーコック島の南にあるアントイ諸島への日帰りツアーに参加し、「海水浴」「シュノーケリング」「ダイビング」とアクティブに楽しむのもアリです。行き方は、ホーチミンやハノイ経由でフーコック空港に入る方法が一般的です。
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コンダオ諸島はホーチミンの南に位置しています。中でもコンソン島は (コンダオ諸島の中で) 唯一人が住む島。マングローブ & 珊瑚礁で囲まれたエメラルドグリーンの海で、ダイビングやシュノーケリングなどを楽しむことができます。
満点の星空 & 夕日も最高です!運が良ければウミガメやジュゴンなどを見ることもできます。気候的には年中暖かい熱帯気候の地なのですが、海が透明で美しく、マリンスポーツや遊泳に適したシーズンは3〜5月頃。
フランスの植民地時代 & ベトナム戦争時には政治犯の流刑地となっており、「監獄島」と呼ばれていた負の歴史も残存しています。もちろん、その当時の遺跡を見学することもできます。行き方としては、ホーチミンから飛行機を利用して約1時間でこの島 (コンソン空港) に乗り込む方法が一般的です。
春とはいえ、(場所によっては) 「日中は暑い」のがベトナムです。そんな日は、博物館やショッピングセンター、カフェなどの屋内で楽しい時間を過ごしましょう。
なお、日本のゴールデン・ウィークの時期はベトナムでも4月30日 (南部解放記念日)、5月1日 (メーデー) と連休が続くため、観光地はかなりの混雑が予想されます。どうしてもこの時期に出かける場合は (乗り物など) 早期予約しておくことをおすすめします。
そして、ベトナムの夜といえば何と言ってもナイトマーケットです。春 (乾季) であれば、夜も雨が降ることは滅多にありませんので、安心して出歩くことができます。
最後に、ホーチミンの南西エリアをメコンデルタ地方と言いますが、ここではメコンクルーズ (ジャングル) や水上マーケットなど、エキゾチックな雰囲気を満喫することができます。乾季を大いに利用して、ベトナムらしさを満喫しまくってくださいね!