オーストラリアの中央に位置するエアーズロック。ここは「オーストラリアの赤い心臓」「地球のへそ」などと称される原住民族アボリジニの聖地です。彼らの言葉ではウルルと呼ばれています。
日本の20倍もの国土面積を持つスケールの大きな国オーストラリア。大らかな人柄の人が多く、世界最大級の世界遺産が多いのはお国柄なのでしょうね。
ともあれ、エアーズロックを訪れる際には現地の季節や気候が気になるところです。
※ 2019年10月26日から登山が禁止となりました。
《続きを読む》エアーズロックはオーストラリア大陸のほぼ中央、ウルル・カタジュタ国立公園の中にある高さ約350m、周囲約9.4kmの巨大な一枚岩です。実はエアーズロックはイギリス人探検家がつけた名称で、古くからこの地で生活をしていた先住民のアボリジニからは「ウルル」と呼ばれていました。
そうしたことから、1980年代からは正式名称として「ウルル」が使われるようになっています。なので、この記事もここから先は全てウルルで統一したいと思います。
ウルルを含めたウルル・カタジュタ国立公園は、自然的な要素だけでなくアボリジニの持つ文化的な要素も合わせた複合遺産として世界遺産に登録されています。
ウルル周辺は砂漠性気候地域に位置しているため雨が少なく、1年を通して乾燥しています。さらに、強い風が吹きやすい環境でもあります。斜面が急なところも多いので、必ず履き慣れた運動靴や登山靴を用意してくださいね。昼夜の寒暖差も激しいので、服装にも十分な注意が必要です。
そして、気になるベストシーズンですが、一般的には秋から春にかけての4〜11月頃とされています。
(オーストラリアは南半球に位置しているため日本と季節が逆。4月頃が秋で10月頃が春です)
中でも、4〜6月、9〜11月の日中の気温は20〜25℃なので、登山や観光に最適です!
《続きを読む》オーストラリアが世界に誇る世界遺産の中でも一番人気なのは、やはり「ウルル・カタ・ジュタ国立公園」です!そう、俗にエアーズロックと言われている世界最大級の一枚岩。
随分昔の話ですが、日本でも、映画「世界の中心で、愛を叫ぶ」に登場して一躍有名になりました。”雄大なサンセット & サンライズ ” に憧れて、「登りたい!」という方も少なくないのですが、実は、先住民のアボリジニの人々は、観光客がウルルにこぞって登ることをあまりよくは思っていません。
現地に行くと、「We don’t climb. Please don’t climb Uluru」という看板を目にすることがあるかもしれません。彼らにとっては昔から大事にしてきた場所であり「聖地」なので荒らしてほしくはないのです。
それに、年に何名かは突風に煽られたりして転落死しています。基本的には普通に登れますが、アボリジニの気持ちと安全性を考えると、手放しで笑顔で登ってはいけないと思うのです。
では、
なぜ登ることを禁止しないの?
と思われるかもしれませんね。事実、ウルルに登ることは禁止されていません。彼らは一方的に禁止するのではなく、
「各自の良心に基づき、聖地としてのウルルに敬意を持って接することで “登ること” を選択しない人= “登らない” 人であってほしい…」という願いを込めているようです。
これについては、「アボリジニの人たちも観光客が支払う入場料で収入を得ているのだから当然…」という声も聞かれますが、この「入場料」は国立公園への入場料であり、ウルルへの登頂料でもなければ全額が彼らの収入になるわけではないのです。
私も2002年に登ったことがあるのであまり偉そうなことは言えませんが、日本人や欧米諸国の観光客たちの多くは、体力的にも天候的にも問題なければほとんどの方が登っています。
そして、運悪く?「悪天候で登頂禁止」となった場合であっても、「あ〜あ〜、登りたかったなぁ」と残念がる人が多いのです。
つまり、”完全な禁止” ではなく「登ってもいい」という選択肢が与えられているわけなのですが…あなたなら登りますか?それとも、アボリジニの気持ちを尊重して自粛しますか?
いずれにしても、ウルルの登頂は、以下の時には禁止となっています。
◉ 強風時
◉ 雨天時、もしくは雨天後
◉ 気温が36℃以上のとき
◉ 雲が頂上より下にある時
◉ 救助活動が行われているとき
◉ 伝統的・文化的な理由で所有者から要請があった場合
《続きを読む》オーストラリアは3~5月が秋、9~11月が春です。この時期のウルルは気温が落ち着いており、1年の中でも観光のベストシーズンです。長袖1枚でも快適に過ごせます。
ただ、紫外線が強いこともあるので、帽子や日焼け止めなどの紫外線対策はしておいた方がいいでしょう。また、ツアーに参加して「夜はテントでキャンプ」という宿泊を選択される方は、十分な寒さ対策も必要です!なんといっても砂漠地帯ですから!
私もかつて、日中は30℃ほどの頃にウルル・カタジュタ国立公園の中でテント泊したことがあるのですが、夜は寒くて死ぬかと思ったほどです。凍えそうでなかなか眠れませんでした。
なので、日中は真夏日でも夜は秋だと思って防寒着も用意して行かれることをオススメします ☆
(ただ、天然のフクロウやホッピング・マウスなどを見れたことは今でも忘れられない素敵な思い出となっています☺️)
《続きを読む》当時私はメルボルンに住んでいましたので、まずはアデレードまで行って、そこから電車やバスを利用してのんびりと北上、アリススプリングス (ウルルに一番近い町) まで行き、そこから2泊3日のツアーに参加しました。
ただ、現在であれば通常は「エアーズロック空港」が玄関口となりますので、日本からケアンズやシドニー経由で行くことになると思います。
ケアンズからは約2時間30分、シドニーからは約3時間30分ほどかかります。それぞれ飛行機の本数が少ないので、ツアーを利用しない場合はあらかじめ航空チケットを用意しておきましょう。
そして、「エアーズロック空港」からリゾートの各ホテルまでは無料のシャトルバスが運行しています。多い時間帯なら15〜20分間隔で運行しているのでとっても便利です。
また、空港とリゾート地にはレンタカー会社も展開しているので、国際免許証を持っている方は利用してみてもいいでしょう。日本のレンタカーより安いところが多く、1週間といった長期間で借りると割引になる会社もあるようです。ただし、地域によっては給油所(ペトロールステーション)が少ない場合もあるので、あらかじめ調べておきましょう。
そして、わざわざウルルまで来たわけですから、登頂するかどうかはあなた次第だとして、広大な自然と雄大なウルルをバックに眺める日の出や夕日の観賞は絶対に楽しむべきです!
ウルルは時間帯によって見え方が全く異なます。なんとも神秘的な光景です。周囲には一切明かりがないので、夜空を見上げると空いっぱいに満点の星たちが光り輝いています。贅沢な時間です☆
現地で申し込めるツアーがいろいろありますので、お好みのツアーに参加してみましょう!
ウルル・カタジュタ国立公園内には、ウルルの他にもう一つ巨大な岩があります。それはカタジュタ (オルガ岩群) と呼ばれ、これまたアボリジニの聖地の一つです。
36もの巨大な岩石が20km以上の範囲に広がり、その巨大岩群をバックにした朝日や夕日の風景はまさに幻想的!「風の谷」といわれる散策コースもあり、カタジュタを間近で楽しむことができます。
現地のツアーに参加すれば、必然的にウルルにもカタジュタにも行くことになると思います☺️
そして、エアーズロックリゾートはエアーズロック空港からバスで10分程度の場所にあり、ウルル観光の拠点となる小さな町です。歩いて30分で回れる町の中にホテルやレストラン、ショッピングセンターなどがあります。
ウルル観光は思った以上にハードになることも多く、そんなときにエアーズロックリゾートは旅行者の心と体をリフレッシュさせてくれることでしょう。
それでは素敵な旅を 🙂