「赤道直下」で「美しい自然」に恵まれている中南米の雄エクアドルは、「コーヒー」「バナナ」などの農産物が有名です。高低差のある国土によって、「多様な動植物」と「自然美」の宝庫にもなっています。
しかしながら、エクアドルの魅力はそれだけではありません。世界的に有名な「ガラパゴス諸島」「アマゾン」「アンデス山脈」に加え、「スペイン植民地時代の贅を尽くした建築」「美しい街並み」など、まだ知られていない面も数多くあります。
エクアドルは、美しい「海」「山」「湖」の風景や動物たちとの触れ合いを楽しめる魅力的な観光地として諸外国の人たちに知られています。さらに、首都キトで「赤道」をまたいでみたり、マーケットで豪快な名物料理を味わうことだってできます。
そんなエクアドルは、「海」「山」「ジャングル」「ガラパゴス」と4つの異なる顔があると言われているんですよ!
《続きを読む》 エクアドルという国名は、この国を通る赤道(スペイン語でEcuador terrestre)に由来しています。
🔵 首都:キト (最大都市はグアヤキル)
🔴 面積:日本の本州と九州を合わせたくらいの大きさ
🔵 人口:約1,600万人
観光にかなりの力を入れているエクアドル。入国の際には「セーフティーガイド」(ガイドブックのようなもの) を貰うことができます。ここには、「タクシーに乗る際の注意点」「公共の病院は無料」といったことが記載されています。
🔴 公用語:スペイン語 (1822年にスペインから独立)
🔵 通貨:USドル
🔴 民族 :メスティーソ (白人と先住民インディヘナの混血) 70%、白人 10%、インディヘナ 7%、先住民7%、黒人とインディヘナの混血3%、黒人 2%
🔵 宗教:国民の8割がカトリック教徒
エクアドルの首都キトは赤道直下ながら標高の高い (海抜2,850m) アンデス山脈の高地に位置しているため気温はそう高くなく、年間を通して過ごしやすいです (夜間はやや冷えます)。
季節は雨季と乾季に分かれており、6~9月(乾季) は涼しくて乾燥しているため、アウトドアに最適。観光のベストシーズンと言えるでしょう。
《続きを読む》 「キト」「バニョス」「クエンカ」の3都市を旅してみて感じたことは、治安はそんなに悪くないということでした。実際、クエンカの「治安の良さ」「物価の安さ」「街の雰囲気」に惹かれて移住してくるアメリカ人も多くいるようです。
ただし近年、エクアドルの治安は悪化しているといわれています (犯罪の多くは都市部に集中)。特に首都キト、グアヤキルなどの大都市では注意が必要です。
《続きを読む》 「キト旧市街」は、ガラパゴス諸島やイエローストーン国立公園 (アメリカ) などと同じく、世界で初めて登録された12の世界遺産のうちのひとつです。その美しい街並みだけでなく、見た目がユニークなバシリカ教会 や祭壇の装飾に金を7トンも使ったラ・コンパニーア教会 など、見どころがたくさんあります。
スペイン植民地時代の面影を残すコロニアル調の旧市街。16世紀に残された建築物が今もなお生き続けています。
《続きを読む》 エクアドルの首都キトは、アンデス山脈に囲まれた標高2850mの高地にあります。「永遠の春」と呼ばれるほど一年中過ごしやすい気候です。そんなキトの名所と言えばパネシージョの丘。スペイン植民地時代の旧市街と新市街を一望できる丘です。
《続きを読む》 キトは赤道直下の街としても有名です。キト市内から北へ20kmほど行くと、立派な赤道記念碑 (ミタ・デル・ムンド) が建っています。キトは原住民の言葉で「地球の真ん中」、スペイン語で「Mitad del Mundo」と言います。園内の記念碑は360度のパノラマを楽しめる展望台となっており、記念碑の前で赤道をまたいで写真を撮るのが大人気!
なのですが、実はこの線、赤道とは少~しだけズレているんです。赤道記念碑から200m先に「本当の赤道」(Inti Nan : インティ・ナン) があります。このインティ・ナンでは、「赤道上では目をつぶってまっすぐ歩くことができない」「南半球と北半球では水を流した時にできる渦の方向が変わる」といった面白い実験をやってくれますよ。
スペインの繁栄を感じる「サン・フランシスコ教会・修道院」 (キト)
《続きを読む》 サン・フランシスコ聖堂はキトの旧市街にある、1535年にスペイン人によって建てられた南米で一番古いカトリック系の建物です。見どころは「精巧な建築様式」と (宗教画や装飾品を含む) 「膨大な数の芸術作品」です。興味深いのは、先住民であるインカ人の太陽神崇拝と、カトリック教のシンボルを両方取り入れたデザインが見られることでしょう。
聖堂の前は「サンフランシスコ広場」と呼ばれる広場になっており、鳩が飛び交うのんびりとした雰囲気です。日曜日になると街の人が集まってきて、コンサートなどのイベントが開かれます。民族衣装を着た物売りもいます。夜にはライトアップされてとっても美しいですよ!
《続きを読む》 世界で最初にユネスコ世界遺産に登録されたキト旧市街には、現在も信仰の場として人々に愛され続けている「ラ・コンパニーア(La Compañía) 聖堂」があります。この教会が有名な理由は、内部全面の装飾に金箔が施されていること。圧巻の金ピカの祭壇や装飾は一見の価値ありです。
《続きを読む》 キト中心部に「メルカド・イニャキト(Mercado Iñaquito)」と呼ばれる市場があります。ここでは、色とりどりのフルーツや野菜などがたくさん売られています。市場内の飲食エリアでは、アンデスの名物料理オルナード (hornado:豚の丸焼き) がド〜ンと目に飛び込んできます。
《続きを読む》 カトリック教会では、ローマ教皇の発行する公式文書によって種々の特権を付与された教会堂がバシリカと呼ばれています。1,500ほどあるバシリカ、そのほとんどはヨーロッパにあるのですが、アメリカ大陸にも200ほどあり、南北アメリカで最も古いバシリカ教会がエクアドルの首都キトにあるんです。
キト旧市街にほど近いバシリカ教会は、1892年にスペイン人により建設が始められて未だに完成していない教会です。古い時代の教会に見えるのは、ルネサンス以前の建築形式「ゴシック建築」を採用したためでしょう。先住民族の言い伝えでは、「バシリカ教会が完成するとキトが滅びる」と言われています。ちなみにこの教会の特徴は、イグアナやゾウガメなどエクアドルの動物がガーゴイルに用いている点です。
《続きを読む》 本物の蒸気機関車を整備し、開設当初のスペイン風バロックスタイルの客車が再現され、観光客にも人気の「エクアドル列車」。
フルコースは、海抜0mの港町グアヤキルからチンボラソ山斜面の標高3600mを含む火山地帯を通り、キトまでを結ぶ3泊4日の旅ですが、区間運行列車もあります。
おすすめは、キトからの日帰りで手軽に風光明媚なアンデスの景色を楽しむことができる『火山列車』コースです。
《続きを読む》 エクアドルは、美しいアンデスの山々も大きな魅力の一つです。中でも「コトパクシ山」(5,897m)は、車で4,300m地点まで行くことができるため、気軽に氷河を体験することができます。
おすすめは、氷河までのトレッキングと麓の湖まで自転車で下るツアー。キトから一泊二日のツアーがあるのがいいですね。
《続きを読む》 アマゾン川が流れる国のひとつエクアドルでは、お手頃な料金でアマゾンツアーに参加することができます。キト発2泊3日のツアーなんてのもあります。伝統舞踊や独自のライフスタイルを見せてくれたりと、いにしえを感じる体験ができます。
《続きを読む》 「サンラファエルの滝」があるのはアマゾンの入口です (キトから車で2時間30分)。現場までの30~40分ほどは、生い茂った植物、川、色鮮やかな花々などを楽しみながら進んでいきましょう。
《続きを読む》 キトから北へ約110kmのオタバロは、アンデスのフォルクローレ(民族音楽) で知られるオタバロ族が住んでいる町です。ここでは毎週土曜日に、原住民族のマーケットとしては南米最大のオタバロ・マーケットが開催されています。
多種多様の雑貨が揃っており、アルパカのセーターや楽器なども売られています。近くの動物市では早朝に、家畜の売り買いが行なわれています。キトから日帰りでも行けますが、オタバロに宿泊し観光するのもいいでしょう。
《続きを読む》 温泉の町バニョスでは、(海外によくある) プールのような温泉に浸かることができます。また、バニョスからバスで1時間ほどのところに「ハイジのブランコ」があります。
《続きを読む》 植民地時代の面影を残すアブドン・カルデロン広場、碁盤目状の街路、サン・フランシスコ教会などがあるクエンカは、歴史的価値のある景観として世界遺産に登録されています。エクアドル第3の都市だけあってそれなりに大きな街なのですが、ごみごみ感は全くありません。
落ち着いた雰囲気で居心地がよく、永住できそうです。ちなみにクエンカにはこれといった見どころはありません (笑)。あっ、アンデス山脈でよく食べられているクイ (食用のテンジクネズミ) の名産地なので、町にはクイの屋台が並んでいますよ。是非ご賞味あれ!
《続きを読む》 「トレッキングを楽しみたい!」という方にはカハス国立公園がおすすめです。クエンカからグアヤキル行きのバスに乗って30分。公園に着くとさっそく湖が見えます (トレッキングコースは「2時間」「4時間」「キャンプで宿泊」と様々です)。
カハス国立公園は標高3000〜4000mにあり、いたるところに山と湖が。観光客が少ない場所なので、静けさと清々しい雰囲気を楽しむにはもってこい!珍しい高山植物がたくさん咲いていますので、写真を撮りながら散策してみましょう。
《続きを読む》 クエンカから北東へ約80km、インガピルカ遺跡はインカ帝国時代の貴重な遺跡を見ることができる場所です。遺跡は標高3200mの高地にあり、隙き間なく石が積み上げられた「太陽の神殿」や「王の住居跡」を見ることができます。先住民カニャリ族の遺跡も残されており、「月の神殿」や29個もの穴の空いた「月のカレンダー」が有名です。
《続きを読む》 エクアドルの最大都市「グアヤキル」には日本人好みの魚介や海辺の旧市街などがあります。ちなみにこの街にある「サンタ・アナの丘」は、444段の石段を登りながらおしゃれな飲食店やお土産屋さんを楽しむことができる場所として有名です。家々はとてもカラフル!スラム街から観光地へと見事に生まれ変わりました。
《続きを読む》 園内は3つに分かれており、一番大きなゾーンはエクアドルの様々な動物が見られる動物園となっています。カラフルなオウム、ナマケモノ、フラミンゴ、ワニ、サル、アギラ・アルピアなどなど。
他には、エクアドルの昔の街並みが再現されている「都市建築のゾーン」、エクアドルの「伝統農業を紹介しているゾーン」があります。ここではカカオ割り体験をすることができます。
《続きを読む》 「セミナリオ公園」は通称「イグアナ公園」と呼ばれているほどにイグアナだらけです。「ガラパゴス諸島に行かなくてもリクイグアナを見ることができる」と評判です。ここでは餌付けがされており、餌の時間になるとイグアナたちがたくさん集まってきます。公園の西側にはステンドグラスが美しいメトロポリタン大聖堂があります。
《続きを読む》 広大な敷地内に活火山やカルデラ湖があり、多様な生態系を持つサンガイ国立公園。エクアドル中央部のサンガイに行くためには、グアヤキルからツアーを使うのが一般的です。
ここでは5,000m級の雄大な山々と湖が作り出す絶景を楽しめるほか、コンドルやメガネグマといった希少種やヤマバクなどの絶滅危惧種、40種を超えるオウムをはじめとした多くの鳥類を観察することもできます。
《続きを読む》 ヤスニ国立公園はアマゾンの熱帯雨林地帯 (オリエンテ) を体験できるスポットです。キトから250km離れた東部にあり、大きさは青森県ほど。鳥類は600種、ほ乳類は200種近く確認されている生物多様性に富んだ森です。ジャングルツアーに参加すればジャガーやナマケモノ、色鮮やかなオウムなど珍しい生き物に出会えるかもしれません。
《続きを読む》 「長寿の村」として知られるエクアドル南部の村ビルカバンバは、世界三大長寿地域のひとつとされています(他はパキスタンのフンザと旧ソ連のコーカサス地方一帯)。
かつては120~130歳以上の人が元気に暮らしており、100歳なんてまだまだといった雰囲気だったようです。残念ながら現在は、「食の欧米化」「生活環境の変化」などによって平均年齢はグッと下がってきています。ちなみにこの辺りはトレッキングにおすすめ!なんたって、南米の秘境感を味わえる長寿村なのですから。
《続きを読む》 世界自然遺産に登録されている「ガラパゴス諸島」は大小多くの島と岩礁からなる諸島で、名前が付いている島だけでも123あります。どの大陸にも接した歴史がなく、天敵になるような大型哺乳類が存在しないため、固有動植物の宝庫となっています。
ゾウガメ、カツオドリ、イグアナ、グンカンドリなど、独自の進化を遂げた小動物の楽園です。本土から離れているため行きづらいという難点はありますが、ここでしか見られない景色が広がっています。
🔵 イザベラ島の溶岩トンネル
ここでは、溶岩トンネルの上を歩いて楽しむこともできますし、海の中でシュノーケリングを楽しむこともできます。ウミガメやペンギンたちと泳げたり、タツノオトシゴやサメ、マンタ、エイ、アシカなどを見ることもできます。
陸上にはアオアシカツオドリやウミイグアナなどがいて、実に多くの動物たちに出会える場所なんです (まさに動物の楽園)。特に、足だけ青い「アオアシカツオドリ」はガラパゴス特有の動物で観光客に注目されています。
🔴 サンタクルス島のトルトゥーガ・ベイ
サンタクルス島は「ダーウィン研究所」がある島として有名です。この島のトルトゥーガ (ウミガメ)・ベイと呼ばれるビーチはウミガメの産卵地として知られています。ウミイグアナもたくさんいるので、運が良ければ一緒に泳ぐこともできます。時には波打ち際までサメが泳いでくることもあるようですが、人を襲う種類ではないそうです。
アオアシカツオドリ 《続きを読む》 エクアドルの海岸線は約800km。その南部に、プエルト・ロペスという小さな港町があります。この町から、「イスラ・デ・ラ・プラタ(Isla de la Plata)」という無人島への観光船が出ています。6~9月はクジラ・ウォッチングのチャンス!そして、この島でもアオアシカツオドリを見ることができます。
いかがでしたか?ペルーやブラジルなどと比べ、観光地としてはやや地味な印象のあるエクアドルですが、実はいろいろと面白い場所があるんです。今回紹介しきれなかった素敵な教会もたくさんありますよ。
アマゾンへ行くなら雨季を避けた6〜10月に計画すると良いでしょう。というわけで、南米に行く際にはぜひエクアドルも候補に入れてあげてくださいね。