中欧のチェコ共和国といえば、ドボルザークやスメタナが作曲した美しいボヘミアの調べを連想する方も多いのではないでしょうか。
今もボヘミア地方には、チェスキー・クルムロフやテルチなど、中世そのままの美しい街並みが残っています。
首都のプラハには、ヴルタヴァ川 (ドイツ名:モルダウ川) が流れ、西岸丘陵地のプラハ城には旧王宮や聖ヴィート教会が、東岸には旧市街広場などが広がっているわけです。
そして、両岸を繋ぐ15世紀初頭に完成したカレル橋の両側の欄干には30体の聖人像が並び、多くの観光客で賑わっているのです。
今回は、そんな中世ヨーロッパの風情が魅力のチェコの観光スポットについて書いてみたいと思います。
① The Vrtba Garden
ここはかつて貴族の館だった場所ですが、現在はホテルや個人の邸宅になっています。
でも、庭園は一般公開されており、最上部まで登れば、あの素晴らしいプラハ城や美しいマラー・ストラナ地区を一望することができるんです!
一年中いつ訪れてもいいわけですが、特に春には美しい花が咲き乱れますので、選べるのであれば春に訪問することをオススメします。
アクセス:プラハの地下鉄Malostranská駅から徒歩10分
② Prague Botanical Garden
ここも春になると色とりどりの花々で埋め尽くされる庭園です。日本庭園の美しさが特に有名で、日本庭園をヨーロッパで楽しめるオススメの観光スポットです。
アクセス:トラムの駅Trojská駅から徒歩25分
③ Royal Garden
入場無料にも関わらず、大都会の中心とは思えない静けさと自然の癒しを味わえるオススメの観光スポットです。特に春には美しい花が至るところで見られます。
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私が初めてプラハを訪れた日は雨だったので、街全体が旧共産圏時代のやや暗い印象を引きずるものでした。
2004年にEU加盟したチェコは、現在では有名ブランドショップも軒を連ねる立派な欧州の一員ですが、当時は何か重いものが感じられました。
現在のプラハは、明るい印象がパーっと広がっていますね!
チェコには中世の歴史的でオシャレな町並みを楽しめる観光スポットがたくさんあります。
① プラハ旧市街
古き良き中世ヨーロッパの雰囲気を存分に味わうことのできるプラハ旧市街。あちらこちらにガラスのギャラリーが点在しており、ただ歩いているだけでも楽しくなっちゃいます♡
ショッピングやグルメも楽しめますが、冬の夜もまた、素敵な景色を楽しむことができます♡
アクセス:プラハ中央駅から徒歩約15分
② プラハ城下地区
旧市街地の中心にある大聖堂とその周りを囲むオレンジ色の屋根の家々、そしてプラハ城。本当に美しい風景ですね〜♡
夜にライトアップされたプラハ城と中世の街並みの風景は特にオススメです♡
アクセス:プラハの地下鉄Malostranská駅から徒歩8分
③ カレル橋
この橋は1402年に完成しています。
是非、塔に登ってカレル橋とプラハ城を眺めてみてください♡
アクセス:プラハの地下鉄Staroměstská駅から徒歩6分
④ レッサー地区
この辺りは特に目立った観光スポットはありませんが、中心地に比べて観光客が少ないため、綺麗な写真を撮るにはもってこいの場所です。
アクセス:プラハの地下鉄Malostranská駅から徒歩8分
⑤ チェスキークルムロフ歴史地区
ここはチェコ中世の街並みをそのまま残した小さな町。まるでおとぎ話の世界に迷い込んだようで…
美しいの一言です♡
アクセス:電車チェスキー クルムロフ駅から徒歩16分
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「プラハの春」(1968年) の挫折以降、「ビロード革命」が成功するまでの約20年間、チェコの人々は共産党政権の下、個人の自由を奪われ息苦しい暮らしを強いられてきました。
そんな当時の生活を窺うことができる映画『コ-リャ 愛のプラハ』(1996年) を観て、是非チェコ旅行に旅立ってもらいたいと思います。
チェコはドイツやオーストリアなど周辺国に抑圧されてきた歴史を持ちながらも、自らの文化・アイデンティティを死守してきました。
チェコでは、マリオネット (人形劇) 文化を通じてチェコ語やチェコ文化を守り、潜在的な国民の声を発してきたと言われています。
そんなチェコには本当にオシャレな街並みがたくさん点在しているのです。
1942年にアメリカで作られた映画『カサブランカ』は、フランス領モロッコを舞台にハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンが共演するラブロマンス映画です。
この映画に登場するドイツ抵抗運動家のチェコスロバキア人「ラズロ」のモデルは、『欧州統合の父』クーデンホーフ・カレルギーと言われています。
当時のナチス・ドイツが台頭した欧州には、自由を求めてアメリカ亡命を図る大勢の人々がいましたが、カレルギーは戦争のない欧州の平和と繁栄の実現に生涯をかけた人物でした。
チェコをはじめ中東欧の旧社会主義諸国がEUに加盟して10年以上が経ちました。人々は自由を謳歌しているようにも見えますが、その背景には自由を獲得するための長い闘争があったのです。
チェコは、「プラハの春」をソ連の軍事介入により阻止され、1989年の「ビロード革命」を経てようやく自由を手にしました。
多くの民主化運動の舞台となったヴァーツラフ広場をはじめプラハの街角からは、長年にわたり自由を求めてきたチェコの人々の声が聞こえてくるようです。