アイルランド西部に位置するゴールウェイは、首都ダブリンに次いで訪れる観光客の多い町。中世の趣き残る、一日もあれば十分に回れる小さな町です。色とりどりの家々が並ぶ街並みは、その可愛らしさから、見る者の心を掴んで離しません。
日本からはアイルランドへの直行便がないため、ロンドン乗り継ぎで行く方が多いのではないでしょうか (ヒースロー空港からシャノン空港まで)。もちろん、ここゴールウェイは街並み以外にもたくさんの見どころがあります。そこで今回は、そんなゴールウェイの魅力を紹介したいと思います。
到着後、シャノン空港からゴールウェイまでは車で90分ほどかかります。
途中、いくつかの村を通過しますが、それ以外は石積みの壁と牧草地が広がるのどかな景色が続きます。
ゴールウェイには
こんなにも雄大な大自然があり、

こんなにも可愛らしい町があります。
本当に、のどかな所ですよね〜!
この町発展のきっかけは13世紀。この地にやって来たノルマン人の入植と共に始まり、その後15世紀には最盛期を迎えます。
町では、力のある商人たちが権力を握っていましたが、その中の1つリンチ家の城は現在でも街の中心部に残されており、銀行の建物として使われています。
中心部の通りには沢山の店が並び、日中は多くの人で賑わっています。カラフルな壁に色とりどりの花が飾られている風景を見て、この街のファンになる人も多いのだそうです。
フィッシュ・アンド・チップスが評判のレストラン、マグダナーズ(Mc Donagh’s) を見つけて、街の散策ついでに是非立ち寄ってみましょう。
何か特別なお土産が欲しい方には、グラナダリングと呼ばれている指輪はいかがでしょうか?
17世紀に結婚指輪としてゴールウェイで誕生したグラナダリングは、「幸運を運ぶリング」としてアイルランド国内や、アイルランド系の人々が多く住む地域で人気があります。
ハートは「愛」、両手は「友情」、王冠は「誠実さ」を意味しており、指輪のつけ方によって様々な意味を持ちます。
結婚指輪として以外にも、ファッション・ペアリング・贈り物として幅広く利用されています。
ゴールウェイからは鉄道でダブリンやアスローンへ行くこともできます♡

街の中心部から少しだけ足を伸ばせば、日本ではまず見ることのできないこんなにも美しい風景を楽しむことができます♡
ゴールウェイにはその他にも、ゴールウェイ大聖堂やスペイン門といった見どころがあります。大聖堂は、青銅の屋根が特徴の大規模な建築が目を引きます。
街の中心からは少し離れていますが、ステンドグラスや壁画がとても美しいのでぜひ訪れてみてください。
Eyre広場のすぐ横にあるショッピングセンター「エアスクエアセンター」内には、13世紀の遺跡がそのまま残されています。
メインストリートやその周辺にはパブがあり、夜になるとアイリッシュミュージックの演奏を聴く事ができます♪
演奏される曲は場所によってカントリー調であったりロック調であったり。お好みのジャンルを選んでお店に入ってみてくださいね。
余裕があればいくつかのパブをはしごしてみてください。音楽に合わせて見ず知らずの人と腕を組んで踊ったり、時にはしっとりと音楽に聴き入ったり…
きっと、忘れられない旅の良い思い出になることでしょう。
牡蠣はシーフードの女王様です!世界で最も「生食」されているシーフードであり、海の潮の香り、濃厚な果肉の味わい、チュルンと滑るような舌触り。。。
たまりませんね〜!
そんな世界中で人気の牡蠣「オイスター」の産地として知られるアイルランド・ゴールウェイでは、毎年オイスターシーズンの幕開けをフェスティバルで祝っています。
ただし、当然あるだろうと思われる「オイスター大食い競争」は行われていません。なぜなら、カキは美味いが食べ過ぎは胃腸に良くないから!
代わりに開催されるのが「オイスターの早剥き選手権」です。あの固く口を閉ざしたオイスターをいかに上手く早く剥くかを競うオイスター職人たちのオンステージ。ギネス記録もかかっているので、表情は真剣そのものです。
もう一つのメインイベントは、オイスターとは全く関係のない「美人コンテスト」。
開催されるのは9月後半の週末金曜~日曜の3日間です。金曜は前夜祭で、コンサートや食事会が開かれます。土曜にはオイスター早剥き世界一を決定する大会が開かれ、夜には仮面舞踏会も。
日曜は、料理教室や音楽イベントなどが多く、家族で楽しむ地元の祭りとして人気です。
ドレスアップした美女と彼女たちをエスコートする紳士たちが仮面をつけてマスカレードパーティーの会場へと集まってくる様子はそれなりに見ものです。
この仮面パーティへの参加も不可能ではありませんが、原則は招待客オンリー。招待チケットは非常に高額で、また参加人数も少ないため、正攻法ではゲットが難しいでしょう。
ただ、オイスターフェスティバルの美人コンテストに出場して入賞すると、その副賞として招待されるようです。
地元のオイスターをふんだんに使ったフルコース料理とライブミュージック、シャンパンとダンスが夜更けまで続けられるので、自信のある方はチャレンジしてみては。
フェスティバル会場にはオイスターバー屋台があり、主に現地ゴールウェイ産のオイスターが氷の上に山積みされています。
「ハーフダース(6個)」とか「1ダース(12個)」と注文し、シンプルにライムやレモンを絞ったり、チリソース、岩塩など、様々な味付けで食べることができます。
ただ、日本人としては味付けがちょっと物足りないかもしれません。味ぽんや柚子ごしょうなんかがほしいかも♡
生食がメインではありますが、バター蒸しやスープなどもあって、飽きずに会場でいろんなオイスターを味わい尽くすことができるでしょう。
早剥き選手権は、各国の予選を勝ち抜かなければ出場できません。希望者は腕を磨き8~9月頃に日本で行われる地方大会と全日本大会で優勝する必要があります。
美人コンテストなら、容姿に自信があれば現地で当日参加可能。
※ 仮装パーティーは招待オンリーですが、これ以外にも市内のオイスターバーやレストランなどでパーティーは開催されています
余談ではありますが、
震災の被害を受けた日本の牡蠣の産地三陸を応援しようと、オイスター早剥き選手権に日本の選手を招待してくれています。
少しずつ復活している三陸の牡蠣、その様子はゴールウェイの国際オイスターフェスティバル会場でも紹介されているほか、日本の牡蠣の味わい方を伝える料理教室なども開催されています。
そして、アイルランドからエールを受けた日本の三陸でもオイスターフェスティバルが開かれるようになったそうです。おいしい牡蠣が結ぶ縁ですね。


可愛らしくもパワーあふれるこの街で、アイルランド独特の文化を肌で感じてみてはいかがでしょうか!