4月中旬〜6月中旬頃にローマ旅行を計画されている方に朗報があります。それは、ちょうどこの時期「バラ園」が開園しているということ。
入場無料のバラの谷、ローマ市営バラ園にて、満開のバラを鑑賞することができるんです!
ローマ市営バラ園は、ローマの七つの丘の一つ、アヴェンティーノの丘にあり、正面にチルコ・マッシモ、すぐ近くには「真実の口」などの有名な観光スポットがあります。

ローマの中心にこんなにも素晴らしいバラ園があったとは!
と驚かれる方も多いようです。
その存在を知ってしまい、「毎年足を運ぶようになった」という魅了された方々も多いようですよ。
なんと!
アヴェンティーノの丘の斜面を利用したバラ園には1.100種類ものバラが咲き乱れ、開花がピークの時期には園内にいるだけで体がバラの香りに包まれます。
アヴェンティーノの丘
平坦に感じる首都ローマですが、実は北から時計回りに「クイリナーレの丘」「ヴィミナーレの丘」「エスクイリーノの丘」「チェリオの丘」「アヴェンティーノの丘」「パラティーノの丘」「カンピドーリオの丘」と7つの丘があります。
さて、一番南に位置する「アヴェンティーノの丘」にあるローマ市営バラ園ですが、この中には花弁が緑色のバラや、学名 “Rosa Chinensis Mutabilis” という花の色が少しずつ変化していくもの、”Rosa Foetida” という悪臭がするバラなどの変わった品種もあります。
こんなにも多種多彩のバラたちを、しかも無料で鑑賞できてしまうだなんて、ありがたいことですよね〜!

ちなみに、この「アヴェンティーノの丘」に人が住み始めたのは王政ローマ時代 (紀元前753〜509年) のことらしいです。地理的なものもあって、この丘には多くの異国の神々が祀られてきました。
紀元前240年頃には、花の神フローラに捧げられた神殿がお花のお祭りと共に建てられ、この頃からすでに花を愛でるお祭りが開催されていたようですよ!
なんとも歴史が古いですねー。
現在のバラ園の原型が作られたのは1930年代のことですが、古代から、ここには常に花と緑が溢れていたんです。
そういった歴史的ロマンにも思いを馳せながら、悠久の美と香りを肌で感じ取ってみてくださいね!
ローマ市営バラ園の美しいバラの競演!
毎年、バラ園のオープンはローマの誕生日(ローマ建国:紀元前753年4月21日)の日に合わせられています。4/21〜4/23日の3日間は、連日市内で多くのイベントが開催されています。
ローマ人に扮した仮装行列が午前11時15分にチルコ・マッシモより出発…なんてイベントも、せっかくなので観ておきたいですね。特に、行列が通るフォーリ・インペリアーリ通り周辺 (お昼の12時頃) では、遺跡をバックに古代ローマ人たちに扮したコスプレ写真をきれいに撮ることができます。
さて、真実の口からも近いバラ園ですので、口に挟まれついでに是非立ち寄ってもらえたらなと思います!
バラ園は北側と南側の2ヶ所に分かれていて、その間をヴァッレ・ムルチア通り(Via di Valle Murcia)が通っています。見応えがあるのは、面積が広く、ハートの形に模られたピンクの蔓バラのモニュメントがある南側の方です。
園内は「ボタニック ローズ」「アンティーク ローズ」「モダン ローズ」の3つのセクションに分かれており、日本からアフリカまで、幅広く世界中から集められたバラのコレクションを楽しむことができます。
例えば、「ボタニック ローズ」の中には、その起源が4,000年前とも言われている原始的な種 (「rose botaniche」) もあるんです。

4月のローマは良く晴れていますが、風が強く、昼夜の寒暖差が激しいので服装には注意が必要です。夜だと5度くらいまで下がる日もあるので、コートなどの羽織りものも絶対に必要です。
ただ、日中は紫外線が強く、すぐに日焼けしてしまいますので、それが怖ろしい方は万全な日焼け止め対策を行ってくださいね!併せて、こまめな水分補給もお忘れなく!
普通にハトがいたりしますし、 (普通でないスペシャルなところとしては) 写真を撮る時に、場所によってはバックに遺跡が入ることです。いかにもローマらしいですよ!
繰り返しになりますが、このバラ園は毎年4月21日から6月中旬まで開催されていますからね。日程がドンピシャの方は是非行かれてみてはいかがでしょうか ☆
◉ 行き方:地下鉄B線 チルコ・マッシモ駅で下車し、徒歩10分、または、バス51番・81番・87番・118番・628番・C3番が「チルコ・マッシモ / ローマ市営バラ園」停留所に停車します
そんなに広くはありませんが、絶好のロケーションなので、幸運にもバラの季節にローマを訪れる方は観光の一環に立ち寄ることをオススメします。
バラ園から眺める夕方のパラティーノの丘、眼下に広がるチルコマッシモと共に、忘れられない情景をぜひお楽しみくださいませ ☆