リオデジャネイロ五輪の重量挙げ男子56キロ級で銅メダルを獲得したタイ代表のシンペット・クルアイトーン(Sinphet Kruaithong)選手(20)の祖母が、孫の試合を生中継で観戦し、メダル獲得に歓喜しているさなか倒れ、亡くなりました。
祖母のスビン・コンサップ(Subin Khongthap)さん(84)が観戦中に倒れると、ファンらの歓喜で沸いていた会場はたちまち悲劇の舞台と化したのです。
考えられる死因は心臓発作…
生前、スビン・コンサップさんは「応援してるわ。孫には会いたいけれど成功してほしい。この国のために金メダルを持ち帰ってほしい」と笑顔で語っていたそうです。
リオデジャネイロ五輪で獲得したタイ人のメダル
大会序盤、8月13日終了時点でタイが獲得したメダルは「金:2、銀:1、銅:1」
全てウエイトリフティングです
今やムエタイと並びタイの代表的スポーツと言っていいのかもしれません。
東南アジアにおけるオリンピックとは
オリンピックといえば、日本では常に高い関心が寄せられる国民的行事ですが、東南アジアの国々では、日本ほど注目度は高くありません。
それもそのはず、理由はシンプルで、多くの選手が出場していないから。メダルを狙える競技も限られています。
そのため、オリンピックは大国のための大会という感覚が強く、どちらかといえば、2年に一度開催される「東南アジアのオリンピック」と呼ばれる東南アジア競技大会の方が盛り上がりを見せているのです。
そんな中、近年では少しずつメダルが狙えるようになってきており、特に、東南アジアのスポーツ界を牽引しているタイなどは、回を追うごとにメダルを狙える種目が増えてきています。
国の発展とともに、スポーツの実力も少しずつ世界に近づいてきているのです。
頑張れ!タイランド!
ちなみに
東南アジアでこれまで一番メダルを獲得した国は?
どこだと思いますか?
タイ…ではありませんよ。
正解は、インドネシアです。
前回のロンドン五輪までで見てみると、最も多くのメダルを獲得してきた東南アジアの国はインドネシアで、合計27個。金メダルも6つ獲得しています。
(27個中18個はバドミントン)
インドネシアは中国に次ぐバドミントン大国なのです。(知っていましたかー?)
タイにおけるオリンピックとは
さて、
メダル獲得数ではバドミントンで荒稼ぎしてきたインドネシアに一歩及ばないながらも、複数の競技でメダルを期待できるのはやはりタイランドなんです!
これまでの実績(ロンドン五輪まで)も、メダル総獲得数は25個で、うち金目立つはインドネシアを上回る7個!
タイが初めてメダルを獲得したのは1976年のモントリオール五輪で、種目はお家芸のボクシング。以降、ボクシングのメダル獲得が続いていたのですが、2000年のシドニー五輪で重量挙げ、2004年のアテネ五輪でテコンドーが加わり、メダル獲得種目は3つにまで増えてきたのです。
そしてリオデジャネイロ五輪では、もしかしたらバドミントンでもメダルを獲得できるかもしれません。
女子バドミントン界では世界ランク1位を経験したこともあるラチャノック・インタノン選手や、
女子ゴルフ界期待の新星アリヤ・ジュタヌガーン選手などがいるからです。
タイでは、他にも男子サッカーや女子バレーボールなどの成長も著しく、今後、様々な種目で世界の舞台に登場してくることでしょう!
頑張れ!タイランド!
余談
バドミントンといえばマレーシアにもメダル候補の選手がいます。その人物とは、男子バドミントン界で世界ランク1位に君臨するリー・チョンウェイ。彼は国民的英雄です。
2008年の北京五輪、2012年のロンドン五輪と連続で銀メダルを獲得し、リオでは何としても金を獲りたいところ。3度目の正直なるか?応援しましょう!
そして、オリンピックでのメダルは一つもないカンボジアにも注目選手がいます。男子マラソンの猫ひろし…ではありませんよっ。
女子テコンドー67キロ超級に出場するソーン・シウマイ選手。彼女は当時19歳ながら2014年のアジア大会でカンボジア初の金メダルを獲得したんです!
リオ五輪で、カンボジア初のオリンピック金メダルを獲得することができるのでしょうか?期待しましょう!
というわけで、日本人選手の応援とともに、東南アジア勢の活躍にもエールを送ってあげようではありませんか