クレジットカードはいまや海外旅行に欠かせない必須アイテムですが、現地のお金が必要なとき、誰しもが「両替にかかる手数料はできるだけ安く抑えたい」と思いますよね。
交通機関を利用するときやチップの支払いなどには現地通貨が必要なので、クレジットカード払いだけではどうにもなりません。
そこでおすすめなのが、クレジットカードを使った「海外キャッシュサービス」です。Googleで調べてみると、「海外キャッシングが一番お得」という記事がよく出てきます。
これって本当なのでしょうか?
今回は、外貨両替について、空港や現地の両替所を利用するよりも、「海外キャッシング」の方が本当にお得なのかどうかについて解説していきます。
「海外キャッシュサービス」とは、クレジットカードを利用して海外のATMで現地通貨を引き出す (キャッシングする) サービスのことです。
要は借金になるのですが、利用した分はクレジットカード払い同様、翌月に一括返済でき、普通の利用法であれば (通常の外貨両替時に発生する) 両替手数料よりお得になります。利用額をしっかりと把握しておけば特に心配はありません。
日本の銀行発行の、キャッシュカードを利用した現地通貨の引き出しと紛らわしいので、一応、「クレジットカード」を使った場合と「銀行のキャッシュカード」を使った場合の違いくらいは覚えておきましょうね。
※ 今回ここで紹介しているのは、「クレジットカード」を使ったキャッシングになります
ホテルやレストランなどの支払いは、基本クレジットカードを利用しましょう。なぜなら、多額の現金を持ち歩くのは危険だからです。
その上で、必要に応じてキャッシングで現地通貨を引き出して使いましょう。
日本と比べ治安が不安な海外では、多額の現金を持ち歩くのは危険です。そこで「海外キャッシュサービス」を利用すれば、余分な現金を持ち歩かなくても「必要なときに、必要な分だけ」準備することができます。
暗証番号さえ忘れなければ、どこでも利用できます。クレジットカードを使って、世界中のATMから現地通貨を引き出せるのです。
厳密に言えば、カードの種類 (発行会社) によって違いがあるため一概には言えないのですが、一般的には為替レートがお得なため、銀行や両替所で換金するよりも、「海外キャッシング」の方がお得になるケースが多いのです。
もちろん、キャッシングですから金利は高くなりますが (これはあくまでも実質年率ですから)、翌月に一括返済するのであればそれほど気にする必要はないでしょう。
例えば、1ドル100円、金利18%として、1,000ドルを海外でキャッシングして30日後に返済するとします。この場合、1,000ドルは日本円に換算すると10万円になりますから、この場合の金利は「10万円×0.18÷365」で1日あたり約49円です。
これを30日分で計算すると「49円×30日」で約1,470円となります。外貨両替所で10万円分をドルに替えた場合の手数料は平均して3,000円ほど(2017年1月現在)ですから、ATMの手数料をプラスしてもキャッシングの方が割安だということが分かるでしょう。
※ 上記は一例にすぎませんので、金額を保証するものではありません。皆さんの借り入れ日と決済日によって金額は変わります。ご注意ください。
上記のとおり、旅先で手軽に、安全に、場合によってはお得に現地通貨を引き出せる「海外キャッシュサービス」ですが、利用の際には以下の点に注意しましょう。
① 暗証番号は覚えておきましょう!
海外のATMでキャッシュサービスを利用する際には、本人確認のため暗証番号が必要です。
② 安全な場所 & 時間帯にATMを利用しよう!
24時間営業のATMも多数ありますが、できるだけ夜間の利用は避けるようにしましょう。
③ 現金とクレジットカードの取り出しはスピーディに!
海外のATMは、安全上の設計から、取り出しが遅いと機械内に回収されてしまう場合があります。迅速に取り出すようにしましょう。
④ 手数料とレートに注意しよう!
海外のATMでも手数料 (1回につき100〜300円ほど) が別途必要な場合があります。
⑤ ご利用枠の確認をお忘れなく!
海外キャッシュサービスの利用には、あらかじめ「海外キャッシュサービス設定・増枠申込」が必要です。お申し込みについては各クレジットカード会社にお問い合わせください。
今回の記事をまとめますと以下の通りです。
【海外キャッシュサービスのメリット】
- 安心&手軽
- 世界中のATMで利用できる
- 為替レートがお得
【注意点】
- 暗証番号が必須
- ATMは安全な場所で利用しよう
- クレジットカードと現金はスピーディに取り出そう
- 手数料が必要な場合もあります
- ご利用枠の確認をお忘れなく