ホーチミンで不動産投資を考える



ベトナムの不動産は2015年7月から外国人に解禁されました。…が、いまだ手続面で不透明な部分が多く、実際に投資を始めているのはリスクを恐れない猛者たちだけに限られています。

それでも、以前と比べ明らかに投資環境が変わってきているので虎視眈々と狙っている人たちが増え続けている環境下にあると言えるでしょう。

 

投資目的だけではありませんが、ベトナムにおける不動産の販売は現地の人々に人気で好調なようです。

聞いたところによりますと、最近ホーチミン中心部で販売開始された大型物件の展示会には、多くの人々がまるでバーゲンセール会場に来ているかのように集まっていたとか。当然、そのほとんどは現地の富裕層と見られる人たちです。

 

これから、日本企業の進出がさらに進み、高島屋やイオンなども進出。となると、日本人駐在員数も増えるため、駐在員向けの賃貸物件需要は堅調に増えていきそうです。

 

 

 

ベトナム不動産の魅力

世界的な投資資金の過剰流動性や先進国の景気減退感から、ベトナムを含む新興国に期待の目が向けられています。

ベトナム不動産市場の魅力としては

 

・堅実な経済成長を続けている

・国内消費が活発に動いている

・政治的、宗教的な対立がなく、安定した統治が行なわれている

・不動産の収益力が高い

・現状満たされていない不動産需要

・空室率の低さ

・ベトナム訪問者の急増

 

などが挙げられます

ホーチミンで不動産投資

場所はハノイかホーチミンか、ということになりますが、ここではホーチミンについて書いていきますね。

 

 

 

ホーチミンの不動産投資

ホーチミンの不動産投資は、利便性の高い中心部と日本人学校などがある少し離れたエリアに分けることができます。

中心部物件のダーゲットは単身者、そして、郊外は日本人学校に子供を通わせているファミリー層です。

 

双方とも、販売は好調のようです!

ホーチミンに来て思うことは、地下鉄などのインフラ整備が進み、ここ10年20年が経済成長のピークなのではないかということ。

そんなことを含めあらゆる要素を包括的に考えながら、「成長している場所」での投資を考えるべきなのではないでしょうか。

 

 

 

投資のタイミングは?

将来、ベトナムが今のタイと同じくらいの経済水準に達すれば、ホーチミンは今のバンコクのような街になるはずです。そう考えると、「いつ買うか」が重要となってくるでしょう。

判断基準の一つはグロス利回り(経費差し引き前の賃貸利回り)です。リスクに比べ、グロス利回りが高いと判断すれば「投資はあり」という判断になりますし、リスクの方が高いと考えれば「見送り」という選択肢になります。

 

ちなみに

 

 

グロス利回りの計算は

グロス利回りの計算には、「総投資金額」と「賃料」という2つのデータが必要です。

グロス利回りの計算

総投資金額は物件販売時の表示価格とは限りません。新興国のプレビルド物件(完成前の販売物件)の場合、スケルトン渡しといって壁の造作やエアコンの設置などを自分でやらなければならない場合があります。

内装を自分で決めて施工業者に依頼し、さらに賃貸に出すためにはソファやテレビなどの購入も必要になります。

 

このように、総投資金額がいくらになるかは「最終的に賃貸できるまでにかかるコスト」と考えておきましょう。

 

また賃料は、実際に賃貸してみないとわかりません。

周辺にある賃貸物件を確認すればある程度は想定できますが、自分が購入した物件が、需給の悪化で賃料が下がる可能性も考慮しておく必要があります。

数千戸単位で供給があれば、その影響は無視できません。

 

※ 想定賃料は販売会社の話を鵜呑みにするのではなく、保守的に仮定する必要があります

ベトナムで不動産投資

 

…とここで、

ホーチミン市でマンションを購入する際の留意点をまとめておきますね。

 

 

 

ホーチミンで投資目的のマンションを購入する際の留意点

1.価格

現地に行って不動産ブローカーと話をするとまず「いくらでマンションを買いたいのか?」と聞かれます。なので予め「予算」は決めておきましょう。そして注意点がひとつ!「安いものは悪い」ということ。

値下げ広告だけを見て「おっ、お得だね。購入しようかなぁ」と安易に考えてはいけません。よ〜く調べ、よ〜く考えてからにしましょう。

2.支払い方法

ホーチミンでは、住宅を引き渡すための最低支払い率が50%に設定されていることが多いようです。他にも、30%でOKの場合や98%を一括支払えば大幅に値引きしてくれるケースもあります。

まだ着工していないプロジェクトに関しては特に慎重に検討する必要があります。

3.立地

インフラ施設や周辺景観、利便性、将来性などを総合的に考えてみる必要があります。そのため、できれば実際に現地に出向きしばらく住んでみて、自身の目で精査してみることをお勧めします。

ちなみに、現地で働く多くの外国人たちは中心部から少し離れたエリアに住むことを好む傾向にあります。通勤のみならず、家族の住環境のこと、娯楽のこと、休日の過ごし方などを総合的に考えて、過ごしやすい緑豊かなエリアを選んでいるようです。

4.建設の進捗状況と信用度チェック

プロジェクトが予定通りに完成されるとは限りません!もしも「完成しなかった」となった場合、プレビルドで購入した人たちは丸々損をしてしまうことになりかねません。

そこで、建設する投資主の信頼性をはかるため、過去にその業者が手がけたプロジェクトを調べるべきなのです。途中で夜逃げされないためにも、現地投資のプロや弁護士などに相談しながら慎重に丁寧に検討していきましょう。

 

 

他にも色々あるでしょうがざっとこんなところです。

ベトナムで不動産投資

 

 

 

おわりに

私自身、ホーチミンで数多くの物件を視察しましたが、グロス利回りから投資に値すると判断したものは未だ見つけられていません。

実際には日本人投資家さんたちも購入し始めているので、見る人が見れば「買いだ」と思える物件は少なからずあるはず。でも、私はどちらかというと臆病なのでリスクを恐れて二の足を踏んでいるのでしょう(笑)

 

ただ、ベトナムにおける外国人の不動産購入環境はまだ十分には整備されておらず、リスクテイクできない人は今はまだ「様子見」が良いと思います。

ベトナム不動産は今ようやく外国人に開放され始めたとは言え、不透明な部分があり、その分リスクが高いと言えるでしょう。しかし、2ケタを超えると予想される超過リターンは、そのリスクの見返りに得られているのも事実です。

 

さあ、

あなたはどう考えますか?