【新型コロナウイルス】海外旅行はいつ解禁?旅費は高額に?



新型コロナウイルスの世界的蔓延によって旅行業界 (旅行会社・航空会社・宿泊業社など) は大打撃を受けました (2020年上半期)。今後も、渡航の自粛勧告が収束し安全・安心な社会が戻ってくるまでは「海外旅行産業」は悪影響を受け続けていくことでしょう。

渡航できても、咳・発熱などの症状があればすぐに隔離されてしまうでしょうし、現地で十分な医療を受けることができるかどうかは不明です。「世界中の至るところで治安が悪化している」という危惧もあります。つまり、海外旅行のハードルはコロナ前に比べて非常に高くなってしまったのです。

 

「海外旅行」の再開は他国より遅れる?

旅行会社の多くは「国内旅行の再開時期は年内」だけど「海外旅行は1年以上先かもしれない」と考えています。この歴史的な大惨事を目の当たりにして、まずは「国内旅行をどうやって回復させていくか」を考えることが大事だというのです。ストレス過多な日常の「ステイホーム」が終わった後、(比較的近場の) 温泉地などに癒しを求めて需要が集まることでしょう。また、アウトドア・自然散策・ドライブ旅行の形態も増えていくはずです。他方、慎重な日本人に比べて海外の人たちはもう少し楽観的に考えています。日本よりも早く、「海外旅行」の需要が戻ってくるようです。

 

 

全てはワクチン・治療薬の開発にかかっている

新型コロナウイルスの完全なる収束時期は誰にもわかりません (見解は専門家によって様々)。ちなみに、日本国内における最も楽観的な考え方の一つに「8月収束説」というものがあります。「皆の自粛効果が功を奏し夏前に終息するだろう」というのです。この説に従えば、日本政府と渡航先政府の双方が海外旅行を速やかに受け入れた場合、7〜8月頃の海外旅行再開が実現するかもしれません。それでも、海外からの渡航者は最も警戒されるところです。なぜなら、世界的にコロナウイルスが広まったのは海外旅行者による伝染が原因だからです。

出入国時の厳しくチェックはやむを得ないでしょう。空港でPCR検査や抗体検査が当たり前のように実施されるかもしれません。さらには「どのような移動経路で誰と接触したか」を調べるため、携帯電話 (スマホ) の提出が求められるかもしれません。加えて、「ある一定期間の隔離措置が必要」と義務化される可能性もあります。そのくらい海外旅行はシビアな状況になっています。何と言っても重要なのは、効果的なワクチン・治療薬が開発され普及することです。コロナ前と全く同じ…というわけにはいかないかもしれませんが、ワクチン・治療薬が揃えば、それに近い状態まで回復することはできるでしょう。(希望的観測も含めて) そうでなければ、2021年度に東京五輪を開催させることは到底できないのです。

 

 

「航空運賃」高額化の懸念

識者たちの多くは「航空運賃が値上げされるだろう」と予想しています。

 

“If the recovery is as slow as we fear, it means our airline and our workforce will have to be smaller than it is today,” 

「コロナからの回復が想像の通り遅くなった場合、私達の航空会社と労働力が今よりもっと縮小されなければならないことを意味します」

 

Hundreds of planes will almost certainly stay grounded, which will mean less capacity and higher fares.

ほぼ数百もの航空機が地上に降りたままとなるため、容量の低下・運賃の高額化は避けられません。

 

Many of the low-cost seats that passengers have enjoyed booking will disappear.

乗客が予約を楽しんでいた低コストの座席の多くは姿を消します。

 

世界中の航空会社は致命的なダメージを負ってしまいました。たとえばアメリカ政府は自国の航空会社に対して1000億ドル (約10兆円) もの「援助・融資・労働者への給与支払い」を表明していますが、それでもカバーしきれないほどの損失が出ています。さらに貧しい国の場合、生き残れる会社はほんの一握りになるはずです。そんな中、生き残った航空会社は次の流行に備えなければなりません。

内部留保の少ない会社は次々に倒産していっていますので、そうならないため (安全な経営のため) にも「内部留保の確保」は必要ですし、「出張数の低下」「合併などによる競争力の低下」なども考慮する必要があります。おのずと運賃の値上げは避けられなくなるはずなのです。

 

 

おわりに

現在、世界中の多くの人たちが海外旅行を我慢しています。「旅行が大好き」「生きる糧だ」という方や海外に暮らす家族・友人と早く再会したいと願う方もいらっしゃることでしょう。収束しさえすれば、あの素晴らしい日々は必ず戻ってきます。その時に備えて日本政府は旅行費の補助として「1兆円超」の予算をあてています。もちろんこの多くは国内旅行向けですが海外旅行にも恩恵があるかもしれません。

海外旅行は「人生の華」であり何ものにも変え難い「素晴らしい体験」です。異文化に触れることは人生を劇的に豊かにしてくれます。もう少しだけ待ちましょう。しかしながら当分の間は出国時と入国時の2回、出入国の両国でPCR検査を行うPCR検査が義務化されるかもしれませんね。