2018年夏。ラオス南東部でダムが決壊し、村落が水没。数十人が死亡、数千人が家を失いました。世界でも日本でも大々的に報じられていましたが、その後どうなったかは不明です。
ちなみにこの発電所は、韓国の大手財閥SKグループのSK建設と韓国西部発電、タイ政府系のラチャビリ電力、ラオス国営企業が合弁で建設していました。
筆頭株主はSK建設で、2013年に着工し、2019年の稼働を目指して建設が進められていました。
その後、ラオス政府は世界銀行の支援を受けたり、ダム建設計画の認可体制を見直したり、外貨獲得のため観光客の誘致を急いだりしている模様。。。
工業製品や消費財などの多くを輸入に頼る小国ラオスにとって、外貨の獲得は喫緊の課題でもあります。「水力発電の売電収入で稼ぐ」…というラオス政府の構想は宙に浮いた状態になり、他の収入源の育成が急がれています。
それにしてもこの事故、いったい「人災」だったのでしょうか、それとも「天災」だったのでしょうか?(欧米メディアは「欠陥・手抜き工事」の可能性を報じています)
ともあれ、ラオス国民は怒っています!事故を「人災」と断定し、韓国側に補償を求めています。対する韓国側は、「天災だった」「自分たちに責任はない」と主張。
そして、日本のメディアはその後、この事故を一切報じなくなってしまいました。いったいなぜ?ラオス政府が日本に助けを求めているにも関わらず…
その背景はきっとこうです。朝鮮半島の非核化や拉致問題を巡って韓国と距離を縮めようとしている今、ホワイトナイト (白馬の騎士) として仲裁役に立つと韓国との外交問題に発展しかねないと考えているから。
(どさくさに紛れて、韓国紙が日本の東電に難癖つけてきているにも関わらず…)
韓国の存在感が強すぎる国ラオス
ラオス周辺国と韓国国旗。。。ビエンチャン市内では、韓国国旗を度々目にします。バンコクでは、バーやマッサージの呼び込みのほとんどから日本語で話しかけられるのですが、ビエンチャンには中国人 & 韓国人が多く、日本語で話しかけられることは滅多にありません。
バックパッカーや外国人が集まるエリアには欧米人や日本人もいるにはいるのですが、ビエンチャンの至るところに中国人 & 韓国人の影が…
また、タイでは8割以上を占める日本車も、ビエンチャンでは5割程度。意外にも、ヒュンダイや起亜といった韓国車も多く走っているのです。ラオスにはヒュンダイや起亜の工場があり、税制面や価格面で優位性が高いのでしょう。
韓国は、戦略的にラオスへの投資政策を進めているので、その経済にも深く関わってきているのです (上述したダム建設しかり)。ただし、プラスの効果をもたらしているのかは定かではありません。
ともあれ、ビエンチャンの街では韓国人の若者グループ & 韓国車をよく見かけます。
もちろん日本の影響も!
中国や韓国ほどの存在感はありませんが、市内の至るところで、少なからず「日の丸」を見ることもできます。
ビエンチャン市内を走るバスは日本から寄贈されたもので、日の丸のマークを付けて走っています。日本の援助によって作られた道路などもあり、そこには記念のモニュメントも。
熊本震災直後には、日本語を話すことのできるラオスの若者たちが募金活動をしてくれていました。こうやって考えてみると、ラオスはタイ同様、親日家の人が多い印象です。
ダム決壊に対し、謝罪の言葉すらない韓国…
そんなに目立たずとも、ラオスのためになる活動を地道に続けている日本…
「あ〜、日本人として生まれて本当によかったなぁ」と感じる今日この頃です。
そしてこれからも、(微力ながらも) ラオスのためになる活動を続けていってほしいと願わずにはいられません。