ネパールやベトナムなどからやって来て日本語学校に通う留学生たち。技能実習生として半奴隷的に働かされている外国人労働者たち。
2016年、日本で働く外国人労働者の数が初めて100万人を突破した模様です!
「移民政策」を否定する政府の建前と「不可欠な労働力」の矛盾する現実…
皆さんはどう思われますか?
マイクロバスが到着したのは福岡市郊外にある大手運送会社の仕分け作業現場。
タイムカードを押して、黒い安全靴を履き、ヘルメットを被ったネパール人留学生のAさん (22) はベルトコンベアーに宅配便を流します。
たとえ日本語がわからなくとも、荷物には配達地域を示す番号が振られているため作業はできます。月収12万円。
荷物量は夜間が特に多く、深夜から早朝にかけての作業は外国人労働者に託されます。
ここではネパール人が最も多く、全員が留学生です。冷蔵庫・自転車・洗濯機などの重いダンボールも多く、夏場は汗びっしょり💦 度々Tシャツを絞って着直さなければなりません。
深夜から翌日未明にかけての勤務を終えた若者たちは再びバスに乗り、アパートへと帰っていきます。
そして、朝9時からの日本語学校では居眠りばかりしています。
おかず、漬け物、ご飯を盛りつけるベルトコンベアーのラインには、白いマスク・白い帽子・白い作業服姿の若者たちが並びます。全員ネパール人です。
この現場では、従業員約800人のうち6割が外国人労働者で、ネパール語のバイト規則もあるほどです。
2016年4月に発生した熊本地震後しばらくは工場がフル稼働だったため、日勤にも関わらず朝まで働く日々が続きました。大量の支援物資の陰には、こうした外国人労働者たちの存在があったのです。
しかしながら、ここで働く外国人たちは、留学生が働ける時間「週28時間以内」をはるかに超えているのです。
(この法律の意味って何なのでしょう?)
福岡市にある日本語学校の中には、入国管理局に目を付けられることを恐れ、弁当工場からの応援要請を断ったところもあります。
法に触れながらも断らなかった外国人労働者たちのおかげで、被災地の人たちは助けられていたのです。矛盾だらけではあります。
それはさておき、
ネパール人留学生のBさんは、自分が働くラインに高齢女性の日本人パートさんがいるため、この「日本のお母さん」を楽させるため、出来るだけ業務量の少ない担当を割り振っているそうです。
冒頭部分で述べたように、日本には、「移民政策」を否定する政府の建前と、それに反して「不可欠な労働力」といった矛盾が生じています。
被災地支援のお弁当ひとつ取っても、彼ら外国人の労働力なしには成立していません。
しかるに警察は、「違法な長時間労働を助長した」として入管難民法違反容疑である日本語学校を摘発。学校は閉鎖させられ、100人近い留学生が他所へと移されたのです。
これにより、福岡銘菓の一つ「もち吉」は貴重な戦力だった留学生をごっそり失い、製造ラインの一部を停止せざるを得なくなりました。
「もち吉」は、慢性的な人手不足のため数年前から繁忙期には留学生数十人を雇っていました。事件後はその穴埋めが出来なくなってしまっています。
異国の地で家族を思いながら深夜に荷分けなどの仕事をする外国人留学生・労働者たち…
留学生の大半は複数のアルバイトを掛け持ちしています。
「募集しても日本人が来ない時間帯に、留学生たちは真面目に一生懸命働いてくれます!本当は店長を任せたいくらいなんです!」
今の日本において、週28時間を超える労働は「犯罪」です。しかし、彼らの労働力は今や手放せないものになっていることも事実なのです。
さぁ、どうする日本!?
日本の都合だけで彼らを奴隷化することだけはやめてください!
東京五輪に向けて、危険な仕事を低賃金で長時間労働させることもやめてくださいね!