グランド・キャニオン (Grand Canyon) は、アメリカ・アリゾナ州北部にある世界的に有名な大渓谷です。地球の歴史を刻み込むその価値とともに、あまりの雄大な景観から世界遺産にも登録されています。
東京 〜 京都間ほどの距離にわたって続く巨大なグランドキャニオンですが、実は、地上から見学できるのは東側のごく一部に限られています。人気なのは道路や施設が整備されているサウスリムで、ほとんどの旅行者がここを訪れます。
※ ツアーにおいて特別な記述がない場合、グランド・キャニオンといえばサウスリムを意味します
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最も近いゲートシティはラスベガスです。陸路・空路と数多くのツアーが催行されており、「グランドキャニオンに行く=ラスベガス発着」というのが一般的です。レンタカーを利用してご自身で訪れる場合もやはりラスベガスからの移動がオススメです。
※ 空路ツアーでロサンゼルスやサンディエゴからもアクセスできます
定番のサウスリムまでは、フェニックスから車で4時間、ラスベガスから5時間、ロサンゼルスから10時間。ウイリアムズからはグランドキャニオン鉄道を利用して約2時間。
※ 時間がない方も、ラスベガスから日本人ガイド付きの日帰りツアーが催行されていますので是非!
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一般的には4〜10月が観光のベストシーズン とされていますが、基本的には一年中訪れることのできる観光スポットです。
春 (4〜5月)
新緑の季節で、赤茶色の渓谷と緑が映え、写真映えするシーズン です。この時期の服装は、日中は薄手の長袖でいいのですが、朝晩は冷え込む日もありますので、ジャケットなどもあったほうがいいでしょう。トレイル (自然散策) を楽しむには、天気が安定するこの時期が最適でしょう。
夏 (6〜8月)
野生動物が活動的になる季節で、エルクや鹿などを見ることができるかもしれません。日中は30℃前後になることも多く、標高が高いので帽子などの日焼け止め対策が必須です。頻繁に雷雨が起こる時期でもあります。
秋 (9〜10月)
渓谷の陰影が美しい時期で、一部紅葉も見られます。朝昼晩と過ごしやすく、薄手の上着が一枚あるといいでしょう。
冬 (11〜3月)
空気が澄みきっており、対岸まで見渡せます。雪景色のキャニオンは、また格別の美しさとも言えるでしょう。ただし、この時期は日中でも氷点下になる可能性もありますので、ダウンジャケットや手袋などの防寒着は必須です。
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① グランドキャニオン国立公園 / サウス・リム (南壁)
一般的に、観光でグランドキャニオンと言えばここのこと。観光の拠点ともなるサウスリム・ビレッジは、広大なグランドキャニオンの中でも最も美しい景色が見られるように、道路・ホテルなどの設備が整っています。
年中オープンしていることもあって、サウスリムは年間500万人もの旅行者が訪れる世界有数の観光地となっています。
② グランドキャニオン国立公園 / ノース・リム (北壁)
サウスリムよりも標高が高いため、冬は積雪で閉鎖されてしまいます (開園しているのは5月末~10月上旬まで)。アクセスが限られていることや、ホテルが1件のみ、といった諸条件から訪問客数は少なく、常に静かな渓谷を楽しむことが出来るのが特徴です。
(静かに過ごすならノースリムです!)
ちなみに、サウスリムとは直線距離で16kmしか離れていないのですが、車で渓谷を突っ切ることはできません (サウスリム 〜 ノースリム間の移動は片道5時間かけてコロラド川を迂回しなければなりません)。
③ グランドキャニオン・ウエスト / ワラパイ居留区
ここは国立公園の外に位置し、先住民族ワラパイ族の居留区となっています。ここで有名なのは、渓谷につけられたガラスのU字型の橋「スカイウォーク」です。ワラパイ族との話し合いのもと、このアトラクションが実現しました。
なお、サウスリム内部の西端のことを「ウェストリム」と呼ぶため、グランドキャニオン・ウェストと混乱する人が後を絶ちませんが、サウスリムとグランドキャニオン・ウェストは直線距離で150km以上も離れています。
※ 「サウスリム」や「ノースリム」を訪問しても、スカイウォークを歩くことはできません
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サウスリムの中心にグランドキャニオン・ビレッジがあり、ここに鉄道駅・レストラン・ロッジ・ホテルなどが集まっています。観光の基点となるのは、ビレッジから無料シャトルバスで数分のビジターセンターです。
ここは模型の展示や展望台などが充実しているほか、日本語の案内パンフレットを入手できるようになっています。軽食やちょっとしたお土産の買い物もできます。
ビジターセンターを中心に、東西へいくつかの展望台が整備されていますが、中でも人気なのはビジターセンターから徒歩5分の位置にある「マーサーポイント」。ここで写真を撮ると、陰影が出たパンフレットのような写真になるのでオススメです。
近くにはキャンプ場もあります。
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あまりにも広大すぎて、立体感や色彩を感じにくいグランドキャニオンですが、その神々しい風景をしっかりと目にしたいのであれば日の出か日の入り時がオススメです。
撮影のために良い場所を確保したいのであれば、できるだけ早めに行った方がいいでしょう。
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大峡谷の全貌を知るために、トレイル (自然散策ルート) を歩いてみることを強くオススメします。様々なコースがありますので、日程や体力に合わせてお好みのものを選んでみてください。
リスや鳥たちと触れ合いながら渓谷の下から大岸壁を見上げてみると、展望台からの景色とはまた違った感動が込み上げてくるはずです。
ただし、行きは下りで戻りは上りなので、帰りはちょっときつい…と思っておいてくださいね。大小の石が転がる道を歩くので、動きやすい服装と運動靴を着用しましょう。
また、グランドキャニオンの谷底には、ドミトリー形式の宿泊施設があります。トレイルの中継地点として確保すれば、時間に余裕を持って楽しむことができます。ただし、収容人数に限りがあり、1年中ほぼ満室なので、予定が決まったら早めに予約しましょう。
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ミュールとはラバ (ロバと馬の交配種) のこと。現地では、ミュールの背中に乗って散策するミュール・ツアーが開催されています。楽しそうに見えますが、お尻が痛くなっても勝手に降りることはできませんし、崖っぷちスレスレを行くこともありますのでご注意を。
また、ガイドさんの説明をきちんと理解できる英語力も必要です。
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現地では、ゴムボートで急流を下るホワイトウォーター・ラフティングを楽しむことができます。サウスリム発着の日帰りから、400〜500kmを野営しながら3〜5日間かけて下る本格的なものまで様々なツアーが用意されています。
ボートに山のような波がせまってきて気分は最高です!
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大峡谷を特等席の空から眺めたいのであれば、セスナ機やヘリコプターに乗ってみてはいかがでしょうか。ビレッジからの送迎付き「観覧ツアー」が開催されています。
荒々しく不毛の地に見えるグランドキャニオンにも、リスやアナグマ、ビッグホーンシープなど、様々な生物が暮らしています。中でも注目はカリフォルニアコンドル。
絶滅の危機に瀕したこともありましたが、現在は人工繁殖プログラムによって徐々にその数を増やしてきています。あまりにも大きすぎるため、飛んでいたら一目瞭然のカリフォルニアコンドルを見ることができたらあなたはラッキーです!
というわけで、グランドキャニオンでは是非、空を見上げてコンドルが飛んでいないかどうかもチェックしてみてください。