ハウステンボスや佐世保バーガーなどが人気の観光地「佐世保市」 (長崎県) には、一日中遊べるエンタメ絶景の「九十九島 (くじゅうくしま)」があります。大地の営みが創り出した美しい大自然で、日本最西端の海の国立公園「西海国立公園」に指定されています (島の密度が日本一)。この九十九島の絶景を思う存分満喫するために、「九十九島パールシーリゾート」では遊覧船を運航しています。
「九十九島」とは佐世保港から北の平戸市までの約25kmを結ぶ大海域のことで、実際には208の島々から成り立っています (4つの有人島、204の無人島)。この辺り一帯はリアス海岸で有名で、その全体が「西海国立公園」に指定されています (海産物天国でもあります)。この大絶景 (九十九島八景) を望むべく、佐世保市内に8カ所ある展望所の中でおすすめなのは以下の2つ。
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① 「展海峰 (てんかいほう) 」
一番人気は「展海峰 」です (ハウステンボスから車で40分ほど)。標高166mで、8つの展望所の中で一番南に位置しています。ここからは「佐世保港」「上五島」「平戸島」などを一望することができます。罪人の流刑地にもなった「松浦島」や神功皇后の木枕が流れついたとされる「枕島」など、島に伝わる言い伝えを勉強してから行くとより楽しめるでしょう。観光のベストシーズンに行けば、春の菜の花 (3月下旬〜4月上旬頃) や秋のコスモス (10月中旬〜下旬頃) を愛でるという楽しみ方もできます。
【情報】
・長崎県佐世保市下船越町399
・常時開放
② 「船越展望所 」
「島々をもっと間近で見たい」という方は「船越展望所」へ行ってみましょう (展海峰から車で12分)。ここは標高が低く、水平線の目線から大パノラマを楽しむことができます。ちなみに「九十九島パールシーリゾート」はここから車で2分のところにあります。
【情報】
・長崎県佐世保市船越町147
・常時開放
展望所で九十九島の全体像を掴んだら、次は「九十九島パールシーリゾート」(西海国立公園九十九島の玄関口となるリゾートパーク) へと足を運びましょう。ここでは「ヨットセーリング」「シーカヤック」「遊覧船」などのマリンレジャーを楽しめるほか、リゾート内にある「海きらら (水族館)」も楽しめます。
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《九十九島パールシーリゾート》
【住所】
・長崎県佐世保市鹿子前町1008
【定休日】
年中無休
【アクセス】
・車・・・JR佐世保駅から約15分。もしくは西九州自動車道佐世保中央ICから約7分。
・バス・・・佐世保駅前から路線バス「パールシーリゾート・九十九島水族館」行きで約25分。終点下車。
【料金】
・リゾート内への入場は無料です
・遊覧船「パールクィーン」や海賊遊覧船「みらい」への乗船は大人(高校生以上) 1,500円、小人(4才~中学生) 750円。
それではさっそく遊覧船「パールクィーン」か海賊遊覧船「みらい」のいずれかに乗船してみましょう。約50分間の遊覧で、「狭い島々の間をすり抜けていくスリリングさ」と「全身で浴びる風の心地よさ」を感じることができます。
◆九十九島遊覧船「パールクィーン」
(海の女王をイメージ)
出航予定時刻10:00頃、11:00頃、13:00頃、14:00頃、15:00頃
◆九十九島海賊遊覧船「みらい」
(海賊ハットをモチーフ)
出航予定時刻11:30頃、13:30頃、14:30頃
※臨時便・増便あり
次に「海きらら」へ入館してみましょう。ここは「九十九島の海をそのまま再現した大水槽」「クラゲ & 光 & 音楽を幻想的に鑑賞できるクラゲシンフォニードーム」「イルカ芸」などで癒してもらえる素敵な空間となっています。
【海きらら】
・大人(高校生以上) 1,470円、小人(4才~中学生) 730円
9:00~18:00(3~10月)※最終入館17:30
9:00~17:00(11~2月)※最終入館16:30
※最終入館は閉館の30分前まで
ただし、すごく小さな水族館なので過度な期待は抱きませんように。
九十九島のパノラマビューならやっぱり「遊覧船」が一番です。白く優雅な外観と安心のバリアフリー構造が目的なら遊覧船「パールクィーン」を、日本初の電気推進遊覧船で海賊っぽい外観がお好みなら「海賊遊覧船みらい」に乗船しましょう(「パールクィーン」の全長は35mで定員280名)。
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甲板に立つとなかなかのスピードです。GW期間中や8~10月の土日祝には日の入りに合わせたサンセットクルーズも運航しています。茜色に染まった九十九島を、10分延長された60分間のロマンチッククルーズでお楽しみください (ティータイムがセットになった100分満足コースも)。ちなみに「海きらら」のチケットを提示すると乗船料が大人210円、小人100円割引になります。
そして、小型遊覧船「リラクルーズ」では大型遊覧船では通行不可能なコースを巡って、九十九島を熟知した船長のガイドを聞きながら四季折々の九十九島を堪能できます。九十九島をより深堀りしたい方にはこちらがおすすめです (大人 2050円 / 子供 1030円 : 所要時間は50分)。遊覧船以外にも様々な乗り物やイベントが充実しています。たとえば九十九島を肌で感じられる「ヨットセーリング」では舵取りやセール操作を体験できます。他にも、親子・カップルで楽しめる「シーカヤック」や、瀬渡し船で無人島に上陸して岩のくぼみに潜むたくさんの生物を観察する「無人島上陸とエサやり体験クルーズ」などが用意されています。
※ 「海きらら」「遊覧船」「森きらら」のいずれかのチケットを一般料金で購入した場合、次に利用する施設の窓口でそのチケットを提示すると割引されます。
九十九島には「海きらら」という水族館と「森きらら」という動植物園があります (2施設は車で5分ほどの距離)。「海きらら」は九十九島の海中の世界を再現した地域密着型の水族館です。
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地球上の海には約2万種、日本には約3500種の魚たちが生息しており、そのうち約1000種類が九十九島近海に生息しています。「海きらら」には魚以外にもクラゲ100種以上、カニ60種以上、貝120種以上と多様な海の生きものたちが生息しています。そんな多種多様な海の世界を表現している「海きらら」では、食事の様子を観察できる「パクパクウォッチング」や、はく製に触りながら生きものについて学べる「生きものふしぎ発見」、人気の「イルカショー」などがあります。また、イルカの知能・運動能力を紹介する「イルカのプログラム」や、普段見ることのできない水族館の裏側を覗く「水族館ミステリーツアー」、飼育スタッフが九十九島湾大水槽で生活する生きものの様子について分かりやすく解説する「九十九島お魚教室」、アコヤ貝から真珠を取り出す「真珠の玉出し体験」など、様々な体験型プログラムも用意されています。
【海きらら】
・所在地は「九十九島パールシーリゾート」内
・開館時間:9:00〜18:00
(11〜2月は17:00まで)
・休館日:なし
・イルカショー:10:20、13:20、15:20
※ 「海きらら」「遊覧船」「森きらら」のいずれかのチケットを一般料金で購入した場合、次に利用する施設の窓口でそのチケットを提示すると割引されます。
動植物園の「森きらら」は九十九島を眺める高台に位置していて、広い敷地に約65種の動物たちが飼育されています。見どころはなんといっても日本最大級の天井水槽を備えているペンギン館です。
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もちろん、キリン・ライオン・レッサーパンダ・ビーバー・ミミズク・フラミンゴ・サルたちなど、他の動物たちもかわいいです!加えて、敷地内のいたるところに亜熱帯植物や四季折々の花々が咲き乱れています (約1400種)。特にバラ園は有名で、開花のシーズンには園内いっぱいにバラの香りが充満しています。
周辺には、異国情緒あふれる街並みが人気の「平戸」、佐世保市と西海市を結ぶ西海橋の「西海橋公園」、海上自衛隊や旧海軍にまつわる艦船模型や貴重な資料を展示した「海上自衛隊佐世保史料館」、「ハウステンボス」など、見ごたえのある観光スポットが揃っています。
《森きらら》
【住所】
・長崎県佐世保市船越町2172
【開園時間】
9:00〜17:00
【休園日】
年中無休
【料金】
大人 830円 / 子供 210円
(年間割引・団体割引・シルバー割引あり)
※ 「海きらら」「遊覧船」「森きらら」のいずれかのチケットを一般料金で購入した場合、次に利用する施設の窓口でそのチケットを提示すると割引されます。
【アクセス】
・車・・・JR佐世保駅から約15分。もしくは西九州自動車道佐世保中央ICから約7分。
・バス・・・佐世保駅前から路線バス「パールシーリゾート・九十九島水族館」行きで約25分。終点下車。
せっかくなので、佐世保ならではの食べ物も満喫しましょう!
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【魚介類】
「マルモ水産」(海上イカダの上に建てられた牡蠣小屋)で新鮮な魚介類を召し上がってみてはいかがでしょうか。冬季シーズンには、独自の養殖技術で美味しさと安全面を追求した「九十九島かき」を食することができます。牡蠣の他にも「とらふぐ」や「いりこ」などは九十九島が日本一の生産量を誇っています。佐世保産の早摘みみかんを配合した飼料を与えて育てた「九十九島とらふぐ」には独特の歯ごたえがあります。佐世保市内のレストランやホテルにも提供されているので、宿泊先で堪能することもできます。いりこは漁・加工ともその場で行うため、出来上がった商品の香りや味がよく人気です。
【佐世保バーガー】
全国的知名度を誇るB級グルメのキング「佐世保バーガー」は、駐留アメリカ海軍から教えてもらったレシピがルーツだと言われています。市内にはたくさんの佐世保バーガーショップが点在しています。
【寿司】
佐世保駅から徒歩圏内の寿司屋「海幸」で新鮮な海の幸を存分に堪能するのもいいですね。
【その他】
九十九島パールシーリゾート内には、あごだしラーメンなど佐世保ならではの味が楽しめる飲食店がいくつか点在しています。「九十九島産の新鮮魚介を味わいたい」という方は「海遊(かいゆう)」で食べてみませんか。人気メニューは「海鮮丼」や「お刺身定食」です (いずれも1836円)。他にも、炊きたてアツアツの「釜炊きご飯」や「レモンステーキ膳」も評判です。
「九十九島パールシーリゾート」から眺めるサンセットも良いのですが、そこから車で10分ほどのところにある「石岳(いしだけ)展望台」からの眺めも最高です。
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標高191mから望むこの夕景は「日本の夕陽百選」に選ばれており、映画「ラストサムライ」の冒頭にも登場します。展望台の下には漁港や美しい石積みの棚田の景色が広がっており、リアス海岸沿いに暮らす人々のリアルな生活を垣間見ることができます。
【住所】
・長崎県佐世保市船越町2277
他にも魅力ある展望施設は多く点在しています。前述した「展海峰」「船越展望所」「冷水岳展望台」以外にも、標高364mの山頂から佐世保港や市街地を一望できる「弓張岳展望台」や、九十九島から昇る日の出を拝める「高島番岳展望台」、春に10万本ものツツジが山一面を彩る「長串山公園展望所」などなど。九十九島には様々な展望台がありますので、ひとつひとつ巡ってみながら国立公園に選ばれるほどの美景を愛でてみるのもいいですね。
① 河川公園「やすらぎの里」
( 長崎県東彼杵町里郷)
2級河川江の串川を整備して、子どもからお年寄りまで清らかな水を親しめる公園となっています。花菖蒲や水仙などの可憐な花々が季節ごとの艶やかさを競う水生植物園や桜広場・梅園などのほか、多目的グランドが整備されています。上流には大樽・小樽と2つの滝があり、美しい景観の中で水遊びを楽しめます。
② 弓張岳 (ゆみはりだけ)展望台
( 佐世保市小野町)
「佐世保の街並み」「佐世保港」「九十九島」を全て眺めたいならここに足を運んでみましょう。ナイト・ビューもおすすめです。
③ 冷水岳 (ひやみずだけ) 公園 (展望台)
(佐世保市小佐々町矢岳1618番地12)
ここは九十九島の大パノラマを一望できる景勝地となっています。九十九島をはじめ平戸まで望むことができ、野外ステージや遊具広場なども整備されているので家族連れでピクニックを楽しめます。5月上旬には「冷水岳春祭り」が開催され、5月中旬にはヤマツツジが咲き誇ります。
④ 龍頭泉 (りゅうとうせん)
(長崎県東彼杵町東彼杵郡太の浦郷他)
多良岳県立公園の一角にある美しい渓谷です。江戸時代の儒学者・広瀬淡窓がその美しさに心を打たれ、「まるで巨大な龍が横たわっているかのようだ」と評したことからこの名が付けられたと伝えられています。
⑤ 西海橋・新西海橋
(佐世保市-西海市間)
日本三大急潮の針尾瀬戸に平行にかかる「西海橋」と「新西海橋」も一度見ておくといいでしょう。新西海橋の下には遊歩道があって眼下に勇壮なうず潮を見ることができます。うず潮の見ごろは季節と時間によって変わるので見頃をチェックして出かけましょう。
⑥ 七ツ釜鍾乳洞
(西海市西海町中浦北郷2541-1)
国指定の天然記念物となっている鍾乳洞です。この一帯は昔海だったところで、一般的な鍾乳洞とは異なる特徴を持つ世界でも稀な存在となっています。洞穴は全長1,500m以上、内部の平均気温は14度で美しい流水があり、自然の神秘を感じさせてくれます。
⑦ 長崎バイオパーク
(西海市西彼町中山郷2291-1)
30万平方mの敷地内にはラマ・カバ・カピパラをはじめワラビー・リスザルなどが自然のままに生活していて、直接触れ合うことができます。
営業時間: 10:00~17:00 (入園締切16:00)
他にも、佐世保市民の台所と言われる「とんねる横丁」や太平洋戦争末期に手彫りで彫られた防空壕「無窮洞」、「大崎自然公園キャンプ場」「白浜海水浴場」「波佐見焼」「させぼ五番街」(港に隣接する複合商業施設) などを楽しんでみてもいいですね。
いかがでしたか?「展望所からの絶景」「海の幸グルメ」「水族館」「動植物園」「サンセットクルーズ」などなど、家族や恋人と一緒に「九十九島」に癒されてみてはいかがでしょうか。また、時間に余裕のある方は「佐世保市街地」に移動して外国人バーを巡ってみるなどディープなナイトライフを体感してみるのもいいでしょう。