中国・上海で銀行口座を開設したい。ふとそんな衝動にかられたあなた!まず結論から言えば、中国で銀行口座を開くのはとても簡単…でした (過去形)。
ちょっと前までは、中国国内での銀行口座開設は特に難しい手続きを必要とせず、簡単な書類記入だけでOKだったのです。キャッシュカードもその場で発行してくれましたし、ネットバンキングサービスなども簡単に申し込むことができました。
ただ、、、
最近はちょっと事情が異なってきています。少しずつ、口座開設の条件が厳しくなってきているようです。その辺の事情については記事の最後にて…
まずは、以前、中国光大銀行で口座を開設した一連の流れを紹介しておきますね!
(銀行によって多少条件は異なりますが) 基本的に、口座開設に必要だったものは以下の3点です。
- パスポート
- 滞在先の住所
- SMSの受信できる中国の携帯番号
(滞在先の住所はホテルの住所でもOK)
※ 現在は、プラスもう1点必要となっています。それが何かは記事の最後にてご確認ください
さあ、それでは、以上のもの (プラスもう1点) を持っていき、窓口で「口座を開設したい」と伝えましょう!
英語:I would like to open a bank account.
中国語:我要开个人帐户。
ここで1つ問題となるのが「SMSの受信できる中国の携帯電話」です。つまり、「SIMフリースマートフォン+中国SIM」が必要となります。
でも、中国で銀行口座を開設しようと思っている方であれば、いずれにしても中国で自由に使えるスマホは持っておいた方がいいですよね?
以前 (2015年)、実際に試してきましたが、短期旅行者でもまったく問題なく口座を開設することができました。ただ、銀行や窓口担当者によっては短期旅行者の口座開設を拒否することもあるようです。
私の場合、口座開設の目的を確認された上、合法的な滞在であることの説明が必要でした。そこで、「中国で働くことを考えている(打算在中国找工作)」と適当に答えてOKでした。
もう1つ、合法的な滞在であることの説明ですが、日本人が中国を15日以内の短期で訪問する場合はビザが免除されているため、パスポートには入国スタンプのみでビザの貼付がありません。
これを「ビザが無い」と判断された場合には、「15日以内であればビザが不要である」ことの説明(15天内的短期旅行是免签证的)もしないといけません。
これを聞かれると少し面倒ですね。
そんな訳で、スムーズに行かなかった場合も考えると、(英語だけでも十分ですが) ある程度の中国語ができると尚良いでしょう。
さて、口座を開設したのは中国光大銀行(中国光大银行)です。なぜ、中国銀行や工商銀行といったメガバンクではなく、若干マイナーな光大銀行に口座を開設したかというと、光大銀行は日本のATMでの引き出し手数料が月2回まで無料というサービスがあるからです。
というわけで
口座開設の手順は以下の通り↓
① 番号札を取って待つ
入り口を入ってすぐのところにある受け付け機で番号札を取って待ちます。自分の番がくると、アナウンスと窓口上の表示で呼び出されます。
②「口座を作りたい」旨伝える
窓口に行って、「我想开个银行账户」と言います。この時、パスポートを提示すれば自分が外国人であることを分かってもらえ話が早いです。
上で触れた、「目的」や「ビザ」に関する質問を受けた際には、簡単かつ明瞭に答えて対応しましょう。
③ 「出国卡」を作ってもらう
基本、中国のキャッシュカードはIC専用で磁気ストライプがついておらず、そのままでは日本のATMで使うことができません。そこで、キャッシュカードを作る時は必ず磁気ストライプ付きカード(磁条卡)を発行してもらう必要があります。
光大銀行ではこのカードは「出国卡」と呼ばれているので、「麻烦你帮我办张出国卡可以吗(出国カードを作ってもらえますか)」とお願いしましょう。
④ スマホにSMSが届く
口座開設申し込み書を記入し、必要事項を係員の方がコンピューターに入力したところ、スマホにSMSが届きました。
ここで、SMSに届いた番号を、窓口の機械に入力することで本人確認とするようです。
⑤ 暗証番号は6桁
続いて暗証番号を、同じ機械から設定します。中国の銀行口座の暗証番号は6桁なので、事前に決めておきましょう。
⑥ 費用は無料、初期残高も不要
光大銀行は口座開設費用は無料で、初期残高も不要でした。おそらく他のほとんどの銀行も同じだと思います。
⑦ 「他に必要な機能はありますか?」と聞かれ…
カード発行の手続きに入る前に、窓口の方に「他に必要な機能はありますか?」と尋ねられます。
「外貨預金をする予定はないし、公共料金の支払いもクレジットカードも必要ないし…」と思っても…ちょっと待ったぁ!
光大銀行のカードと「微信支付(WeChatペイ)」をひも付けるために、「网上支付(オンライン支払い)」機能を付けておきましょう。
もし光大銀行で口座開設される場合には、「我想用网上支付功能」と言ってオンライン支払い機能を付けてもらうようにしてください。
他の銀行でも「我想用微信支付」などと言って、確実に微信支付とひも付けができるようにしてもらうといいと思います。
ここまでかかった時間はわずか30分、何かの用事のついでに口座をさくっと作っておくのもいいですね。
実は、中国も、徐々に (口座開設の) 規制が厳しくなってきています。例えば、上海では、中国工商銀行や中国銀行などの銀行口座を単なる “旅行者” が作ることはできなくなっています。
労働証明書がないと口座開設はできないということなんです。
銀行や地域によってはまだ可能なところもあるのでしょうが、今後少しずつ厳しくなっていくのは間違いないようです。
労働証明書…