タイに長期間滞在する人にとって、あった方が便利なものの一つが銀行口座です。タイにはカシコン銀行やサイアム商業銀行などいくつかのメガバンクがありますが、中でもバンコク銀行が一番大きく、ATMもたくさんあるので便利です。
ただし、以前は簡単にパスポートだけで口座開設できていたのですが、近年はそのハードルが徐々に高くなってきています。そんな中、一番口座開設しやすいのがバンコク銀行なのです。
(ちなみに、バンコクの本店やチェンマイにあるニマンヘミン支店などには日本語対応の窓口もあります)

タイに長期間滞在していると、どうしても必要になってくるのが銀行口座です。銀行口座があれば、必要な時にATMから引き出すことができます。日本の銀行からバンコク銀行に送金するのもそれほど難しくはありません。
《続きを読む》私は以前、まとまったお金を日本の地方銀行からバンコク銀行に送金したことがあるのですが、その時の手数料は3,000円ほどでした。バーツへの両替手数料や大金を持参していく危険性を考えれば、「送金」という選択肢が賢いといえるでしょう。
インターネット・バンキング「Bualuang iBanking」を利用すれば、自宅や勤務先から預金口座の残高照会や送金等のお取引が可能になります。
また、タイで保険などに入ると払戻金などの受取口座が必要になりますし、あった方が何かと便利な現地の銀行口座を、作れるうちに作っておいた方が良いのではないでしょうか。

まずはじめに、一昔前までは旅行者が銀行口座を作るならカシコン銀行が一番容易…と言われていました。しかしながら現在、カシコン銀行で口座を作ろうとすればワークパミットが必須条件となります。
そこで現在、日本人の旅行者が銀行口座を作れる唯一の銀行はバンコク銀行だけ、となっているようです。
《続きを読む》そんなバンコク銀行は、タイ最大の商業銀行であると同時に東南アジア最大の銀行のひとつでもあります。タイ国内に1190の支店、海外14カ国・地域に30拠点を持ち、お客様の口座数は約1,700万口座に上ります。 (公式HPより引用)
そして、口座の作りやすさは以下の記述でなんとなく判断してみてください ↓
🔵 バンコク銀行の預金口座はどこで開設できますか?
A : タイバーツ建て普通預金口座はタイ国内のバンコク銀行本支店で開設できます。お住まいや勤務先の最寄支店での口座開設が良いでしょう。なぜなら、ATMを利用した県外での預金引出には手数料がかかるからです。また、パスポート番号の変更届けなどで口座開設支店にお越しいただく必要もあるからです。
🔵 私は旅行者ですが、タイを旅行中に預金口座の開設は可能でしょうか?
A : 原則として、旅行者は口座を開設できません。口座開設必要書類は、パスポートと労働許可証 (ワークパーミット)です。労働許可証をお持ちでない方でも、長期滞在ビザ(Non-Immigrant B, ED, O, O-A 等)を持っていれば口座開設は可能です。
※ 「原則として」…と記載されているところに、いくつかの抜け道の存在が暗示されています

《 銀行口座開設に必要なもの 》
◉ パスポート
◉ ワークパーミット(労働許可証)
《続きを読む》※ ワークパーミットがなければ、公的に住所を証明するものが必要です。公的な住所証明は、日本大使館発行のもの (運転免許証抜粋証明) でも警察発行のものでもどちらでもいいようです。
※ 運転免許証抜粋証明 [英文] の取得に必要なものは、① 日本の運転免許証 ② パスポート ③ 手数料の590バーツ
※ 必要事項を記入の上、待つこと1時間くらいで手続き完了となります
※ コンドミニアムの契約書のようなものはワークパーミットの代わりにはならないようです。
《 ちなみに運転免許証抜粋証明とは?》
日本の運転免許証から必要な事項を抜粋し英訳した書類です (通常は日本の運転免許証をタイ国の運転免許証に切替えるためのものです)。
なお、バンコクの在タイ日本大使館であれば、本人申請で15:30までに行っていただければ当日交付も可能です。在チェンマイ日本国総領事館においては、交付は翌開館日となっています。

バンコク銀行の窓口では、「申請用紙」と「登録用紙」の2つに記入する必要があります。
《続きを読む》基本的には名前・住所・電話番号・パスポートの番号くらいを記入すればOK。パスポートのコピーなどは窓口でやってくれます。あとは窓口の方から言われた箇所にパスポートと同じサインをします。
日本での仕事の内容やタイのクレジットカードを持っているかどうか、などを聞かれますが、簡単なタイ語か英語が話せれば問題ありません。

各種ATMカードは、タイ国内のバンコク銀行9,000台以上のATMで24時間365日、日本語で利用可能です。また、世界170カ国以上で現地通貨の引出が可能です。
《続きを読む》ATMカードを作る場合、中国銀聯(ユニオンペイ)のデビット機能付きATMカードかVISAのデビット機能付きATMカードを選ぶことができたのですが、現在はユニオンペイのみになっているようです。
機能によって何種類かあるのですが、これらはクレジットカードではなく、「Be1stスマートカード」と呼ばれているデビットカードです。
※ 口座開設時にご提示いただいたビザの種類により、1日あたりの引出限度額およびデビット機能限度額に制限のある場合があります。詳しくは店頭にてお尋ねください。

《 特徴 》
- 発行手数料100B + 年会費300B
- 世界170カ国以上で現地通貨の引き出しが可能
- 10,000Bまでの障害保険が付帯されている
※ 傷害保険の内容は、死亡したときや手足が不自由になったとき50,000B〜最高100,000B。普段病院に行く時も最高5,000Bまでの保険が使えます。病院にはこのカードとパスポートを持参すればOKです。
ちなみに、2017年11月時点では以下の3種類があります。

1. Be1stスマートTPN・ユニオンペイカード
◉ ICチップと6桁の暗証番号でセキュリティが強化されているデビット機能付ATMカードです。デビット機能を使ってショッピングを楽しむこともできます。
◉ 1日あたりのデビット機能利用限度額は最高15万バーツまで設定可能。
◉ 1日あたりの引出限度額を最大50万バーツまで設定可能。
2. Be1stスマートTPN・ユニオンペイ・ラビット・シリラートカード
◉ このカードには、ラビットカード機能 (日本のSuicaのような電子マネー) と最高20万バーツまでの傷害保険が付帯されています。
◉ 発行手数料100バーツ、年間費599バーツ/年
3. Be1stスマートTPN・ユニオンペイ・ラビットカード
◉ Be1stスマート・TPN・ユニオンペイカードにBTSスカイトレイン乗車券のプリペイド機能が追加された、さらに便利なATMカードです。

※ これらATMキャッシュカードを選ぶ際には、どのタイプのものが選択可能か店頭でお確かめください
さて、
ATMカードを選んだら、買い物のときの限度額の設定などを伝え、6桁の暗証番号を設定すればOK!「800バーツ」と言われたので支払うと、その場で通帳とATMカードがもらえ手続き終了です!
通帳を見ると500バーツと記帳。300バーツは手数料です。
※ Be1stスマートカード(デビットカード:ICチップ搭載カード)は、ICチップ対応のATMに限られます。日本を含め海外のATMでご利用いただけます。
一方で、バンコク銀行のクレジットカード (Be1stカード)はATM以外にもゆうちょ銀行、セブン銀行でご利用いただけます。
そんな利用の仕方をご希望であれば、デビットカードではなくクレジットカードの方を作ってくださいね。
※ 海外では、Be1stカードはPLUSマークのある提携ATMにて、Be1stスマートカードはICチップ対応のATMにてご利用下さい。

ATMの使用にはいくつかの注意点があります。
《続きを読む》Bualuang ATM(バンコク銀行ATM)でPIN(暗証番号)を3回以上間違えて入力した場合や、取引終了後に一定時間が経過してもカードを取り出さなかった場合などは、安全確保のためカードが回収・裁断されていまいます。
そして、残高照会だけでも手数料 (15バーツ) がかかってしまうので、どこの支店で作るかは重要です。

この記事を作成したのは2017年冬。年々、銀行口座の開設条件が厳しくなってきていますので、口座を作りたい方は早めに動いた方が良いでしょう。
また、現時点においても支店によっては大使館発行書類が必要ないところもある…かもしれないので、自分なりに調べてみても良いでしょう。
最後に、口座を解約したい場合には通帳とパスポートを開設した銀行の窓口に持参すればOKです。残高が20,000B以上あればそのままでも大丈夫ですが、
20,000B以下の場合、使用しないと1年で自動的にクローズされてしまうのでご注意を!