「シンガポール移住」の向き不向きを考える



子供の教育を考慮し、「英語と中国語が学べる環境だから」とシンガポールを移住先に選ぶ人がいます。そんなシンガポールは東京23区ほどの小さな国ではありますが、「アジアの金融センター」として確固たる地位を築き、GDPは日本以上!「アジアで最もリッチな国」と言っても過言ではありません。

ちなみに、(シンガポールに限らず) 人が海外移住を思い立つのは以下のような理由もあるでしょう。

 

◉  日本社会の閉塞感に嫌気がさした

◉  違う世界に身を置いてみたい

◉  のんびりと余生を過ごしたい

◉  海外で自分の力を試してみたい

 

などなど。

 

 

つまり、人によって (前向きだったり後ろ向きだったりと) 理由は異なりますが、様々な事情によって「移住」は検討されるわけです。

それでは、シンガポールという国は本当にあなたの移住に値する場所なのでしょうか?

 

こんな人はシンガポール移住に向いていません!

いきなりですが、以下のような方々はシンガポール移住には向いていないと思います。海外移住そのものが向いていないかもしれません。

「やっぱり日本の方が良かった」と後悔し、すぐに帰国してしまうかもしれませんね。

 

◉  漠然と「海外で働きたい」と思っている人

特に、「アジアは発展途上の国で、日本より物価が安く、全てが日本より遅れている」という考えのもと、はっきりとしたプランがないまま起業したいなどと考えているような方はやめておいた方が身のためです。

 


 

◉  悠々自適なリタイア生活を海外で過ごしたい

シンガポールは基本的に、働かない外国人を長期的に住まわせるようなことは考えていません。マレーシアであれば「リタイアメント・ビザ」を発行しているのですが、シンガポールは事情が異なります。就労許可なしで滞在できる国ではないのです。

どこかで雇用されるか、ご自身で法人を立ち上げそこから就労許可を取得する必要があるのです。勿論、永住権を獲得するという方法もありますが、それはかなりハードルの高い手段となっており、いきなりの永住権取得は一般の外国人ではまず不可能!

 


 

◉  日本で「無駄な税金」を払いたくない

シンガポールは税率が低く相続税や贈与税などがない国なので、「節税」を目的として移住を検討される方もいることでしょう。ただし、それだけのためにシンガポールに移住してしまうと、ほぼ間違いなく後悔することになるでしょう。なぜならシンガポールは「あまりにも小さく」「刺激の少ない」国だからです。

 

 

不動産は割高!

シンガポールは (アジアの中では) 生活費が非常に高く、外国人が住める住宅の賃貸料は日本の首都圏以上です。確かに、2009年にシンガポール政府が導入した不動産抑制措置などが功を奏してか、一等地の集合住宅価格などは一時期の数%減となりはしましたが。。。ことはそう簡単なことではありません。

住宅価格の減少トレンドは、これから移住を考える人にとっては朗報となりますが、それでも、東京よりシンガポールの方が割高なんです。(マンションの) 分譲にしても賃貸にしても、シンガポールの方が割高なんです。

 

 

電気代は割高!水道代は割安!

住居に続いて気になるのは「月々の光熱費」ではないでしょうか。ライフスタイルや家族構成などでも異なりますが、一般的に「常夏で蒸し暑い」シンガポールでは、エアコン代がバカになりません。年中エアコンが必要不可欠となります。

つまり、電気代は日本より割高となるのですが、一方で、ガス代や水道代は比較的安いと言えるでしょう。

(シンガポール政府は2018年以降、電力小売の市場自由化を目指しており、電気料金が下がることが期待されています)

 

 

インターナショナルスクールは超高額!

シンガポールの教育は、世界的にも優れていることで知られています。特に「科学的応用力」「読解力」「数学的応用力」の3部門は世界のトップクラス。…とその教育水準は折り紙つきなのですが、気になるのはその費用。

実際のところ、シンガポールで子供をインターナショナルスクールに通わせると桁違いの費用がかかってしまいます。そこで、「高額な教育費は無理」という方には現地の日本人学校に通わせることを強くおすすめします。また、中国語・英語・マレー語・タミル語と4つの公用語をもつシンガポールで、子供にそれらの言語・文化を学ばせるため、現地の学校に通わせるのもアリだと思います。

 

 

私立病院は高額に!

最後に押さえておきたいのは医療コストについてです。日本では治療費はほぼ一律となっていますが、シンガポールではそうもいきません。「自由診療制度」が採用されており、病院や医師によって料金が異なってくるのです。

なので、サービスがより充実している私立病院の料金は公立病院のそれよりグッと高く設定されています。シンガポールの医療水準は高くて結構なのですが、特に、私立病院での医療費は(日本と比較しても) かなり高額となることを覚悟しておきましょう。

 

 

こんな人は向いているかも!

何かと大変そうなことばかりを書いてきましたが、シンガポール移住をハナから否定しているわけではありません。「シンガポールが大好き」で、しっかりとした「目的を持っている」方であれば、ここは素晴らしい場所になるでしょう!

シンガポールは世界トップクラスの教育を誇っているので、お子さんのためにはすごく良い環境です。治安も良く、家族が安心して暮らすには最適な国と言えます。加えて、シンガポール人は (母国語が多岐にわたることもあって) つたない英語力の外国人にとても寛容なのもありがたいですね。

 

ちなみに、シンガポールで使用されている英語は「シングリッシュ」と言われ、ものすごく訛りが強く聞き取りづらいのですが、そういうのもひっくるめて真の国際人になるにはうってつけの環境だと言えるのではないでしょうか。

ベビーカーで街を歩けば、シンガポール人の優しさにいつも触れることができますし、メイドさんを雇うのが当たり前の文化でもあるので、お母さんたちは子育て・家事をメイドさんに任せて自分たちは社会で活躍することだってできます。

 

「アジア各国を好きな時に好きなだけ旅行したい」という方にもありがたい国ですね。なんたって、アジアのハブ空港でもあるチャンギ空港がすぐそこにあるのですから。中東やインドあたりへのアクセスもとっても便利です。

いずれにせよ、「語学力」「国際感覚」「人脈」を高める意味でも海外移住は価値のある選択肢の一つだということは忘れないでおきましょう。いつの日かきっと、実現させてみてくださいね。

 

 

最後に、以下の点をもう一度再確認してみてください ↓

 

◉  飽きない

◉  日本から近い

◉  衣食住で困らない

◉  医療・福祉の充実

◉  自分に合っている

 

 

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