まずはじめに、東ヨーロッパの真ん中に位置するハンガリーは、アジアからやってきたフン族を先祖に持つため、「ヨーロッパでは非常に異色な国」だということを知っておきましょう。
公用語はハンガリー語で、英語を話せる人はあまり多くはありません。そんなハンガリーは、首都ブタペストの歴史・文化をはじめ、ユニークな料理や音楽、夜景など、様々な魅力に満ち溢れています。
美しいヨーロッパの中でも有数の美を誇る街ブダペスト (街並みが世界遺産に登録されています)。川畔に佇む歴史的建造物の美しさから「ドナウの真珠」「東欧のパリ」「欧州の宝石箱」などと称されるブダペスト。
ちょっとアジアチックでもあり、中世の雰囲気も残っているため、ただ歩くだけでもすごく楽しい街です。ちなみに、ブダペストは世界で唯一「温泉都市」の称号を持っているとか。
というわけで、
以下にブダペスト観光の見どころをまとめてみました。美しく歴史ある建造物や教会、文化、自然豊かな村、グルメなどを思いっきり楽しんできてくださいね!
何といってもハンガリーは、ヨーロッパの中では物価が安く、治安が良く、料理が美味しい国なのですから!
西ヨーロッパでは少〜し節約 (我慢) して、ハンガリーで贅沢三昧するといった旅もアリなのではないでしょうか。

《続きを読む》「英雄広場」はブタペスト最大の広場で、広場中央には建国1000年を祝って建てられた高さ35mの記念碑があります。
2列の列柱の間には歴代の王や英雄など歴史的人物の像があり、その迫力とともにハンガリーの歴史を肌で感じられる場所として有名です。
ドナウ川から望むエステルゴムの大聖堂 ☆ 《続きを読む》ブダペストから北西に40km。古都エステルゴムはハンガリー発祥の地であり、11〜13世紀頃は首都でした。美しい自然が魅力的な場所でもあります。
ところで、ブダペストはウィーンから鉄道でわずか3時間ほどですが、ドナウ川を下って船でブダペストへ入るルートがあることをご存知ですか。
スロヴァキア側からの船旅を選んだ方は、国境を過ぎて船が完全にハンガリー領内に入ったとたん、急に風景が変わることに驚くことでしょう。
ウィーンから東へ下ってきた船は、ハンガリーへ入ると急にカーブを描いて南へと向かいます。このカーブ地点はドナウベント(ドナウの曲がり角)と呼ばれ、風光明媚なことで知られています。
両岸には小高い丘が連なり、時々赤い屋根の集落が見えます。この、のどかで美しい自然がしばらく続く最初の町がエステルゴムです。ハンガリーのルーツを感じたいのであれば、ここにも足を運んでみてください。
(ブダペスト西駅から電車で1時間30分)

《続きを読む》「王宮の丘」の地下には、洞窟が縦横無尽に広がっています。洞窟内はランプを持って探検することができますよ。
いざ中に入ってみると、その内部にはワインセラーや監獄などがあり、中世の様子を再現した人形たちが立っています。

《続きを読む》お化け屋敷のような名前ですが、ここはれっきとした歴史博物館です。ただ、第二次世界大戦のファシスト体制と戦後の共産主義体制の恐怖にスポットを当てているためこう呼ばれているようです。
ちなみにハンガリーは、ほんの数十年前までは共産主義体制でした。そのため、館内の展示品はとてもリアルに感じられます。展示物は充実してますし、人気の博物館ですよ。興味のある方は是非!

《続きを読む》ブダペストの街の美化の一環として建造された「漁夫の砦」は、ブダペストの街が一望できると人気の観光スポットです。白亜の美しい7つの塔が立ち並ぶ様は、まるでおとぎ話の中に入り込んでしまったかのようでもあります。
ここにあるオープンカフェからは、ドナウ川とペスト地区の素晴らしい町並みが一望できます。日中も夜も、両方オススメの眺望スポットです。

《続きを読む》ブダペストのコッシュート広場にある「国会議事堂」は美しく上品でハンガリーを代表する建築物の一つ。他では味わえない凄さが感じられます。
繊細なゴシック建築と上品なドーム…も素晴らしいのですが、黄金や宝石が散りばめられた贅沢極まりない内部も必見です!
そして、ドナウ川の水上クルーズに参加して外から眺めるのもGood!

《続きを読む》ブダペスト東駅から鉄道で約70分。スロバキアとの国境近くにコマーロムという町があります。ここには19世紀に建てられた要塞が残っています。そして要塞の外には、ハンガリー人が発明したという「透けるコンクリート」があります。
上の写真ではよくわかりませんが、実際に見てみると確かに透けています。なお、ドナウ川の対岸にはスロバキアのコマールノがあり、徒歩で行くことができます。ヨーロッパならではの国境越えを楽しめる町でもあります。

《続きを読む》第二次世界大戦前まで、ブダペストには多くのユダヤ人が居住していました。その時の歴史が垣間見られるのがシナゴーグです。このシナゴーグは1859年に完成したものでなかなかの大きさです。
というわけで、ブダペストを訪れたらユダヤ人の宗教施設であるシナゴーグを訪れましょう。ブダペストのシナゴーグはヨーロッパ指折りの規模を誇ります。周辺にはユダヤ料理が楽しめるレストランもありますよ。

《続きを読む》高さ96m、幅55m、奥行87.4mを誇る「聖イシュトヴァーン大聖堂」は、国会議事堂と並びブダペストで最も高い建物の1つです。
気品溢れる外観、装飾美しい内装。そんな「聖イシュトバーン大聖堂」には、ハンガリーの初代国王であり聖人に列せられた聖イシュトバーンの右手が祀られています。そう言われると、なんとなく存在感と気品がある気がしますね。
大聖堂の展望台からは、ブダペストの美しい街並みをパノラマビューで眺めることができます。

《続きを読む》ハンガリーは世界有数の温泉大国です。とはいえ、日本と違って裸ではなく水着を着て入浴するのがハンガリー流。場所によっては、湯に浸かりながらチェスをしたり、浮き輪で浮かびながら湯に浸かる温泉もあります。
つまり、温水プールに近い感覚ですね。食事や飲み物が取れる施設も併設されているので、好きな方はここで1日中楽しむことができます。

《続きを読む》ブダとペスト、2つの街を繋ぐのが「セーチェーニ鎖橋」(全長380mの吊り橋) です。重厚な雰囲気と上品さを併せ持つ橋で、風格のあるライオン像が目印となっています。
夜になると橋に幾千もの光が照らされ、ドナウ川に橋が映り込みとても幻想的!ブダペストを代表する観光スポットの一つです。

《続きを読む》首都ブダペストから電車で約40分。センテンドレはかわいい建物が特徴の美しい町です。博物館や美術館などの文化施設も充実しています。
ここはもともとセルビア人をはじめとする商人たちによって作られた町です。ちょっとした散策に、訪れてみてはいかがでしょうか。

《続きを読む》ハンガリーでは、周辺諸国とは大きく異なった料理が味わうことができます。中でも有名なのはフォアグラでしょう。世界三大珍味のひとつであるフォアグラといえばフランスが有名ですが、実はハンガリーもフランスに負けず劣らず有名です。
中央市場に行くと、1000円以下でフォアグラが販売されています。せっかく「生産量、消費量世界一の国」に来ているわけですから、安価なフォアグラを存分に楽しみましょう。
また、ハンガリーはパプリカを使ったグヤーシュなど、独特な食文化でも有名です。グヤーシュはどのレストランのメニューにも載っていますのでぜひ一度、お試しください。

《続きを読む》ブダペスト郊外にあるユニークな観光スポットといえば彫像公園でしょう。この公園には共産主義時代に建てられた彫像がいくつも展示されています。迫力満点の彫像はあなたに勇気をもたらしてくれるかもしれませんね。
また、ここではユニークな共産主義グッズも販売されているので、気になる方は訪れてみましょう。

《続きを読む》「ハンガリー国立歌劇場」は、世界で1番美しいオペラ座とも称される場所です。内部見学ツアーもありますが、もしシーズン中であれば、その美しい内装と素晴らしいオペラの両方を満喫していただきたいものです。

《続きを読む》ここでは、中世から現代までのハンガリー美術を存分に鑑賞することができます。絵画を見ていると、ただ芸術的なだけでなく、ハンガリーの歴史を垣間見れる気がします。ハンガリーが辿ってきた歴史や文化的背景を感じることができるような気がします。

《続きを読む》「美女の谷」は、ブダペストから北東へ電車で2時間ほど離れた場所にある「エゲル」という街の丘の麓の名前です。ここにはワインセラーが70軒以上も立ち並んでおり、1杯20円程度で出来たてのワインを試飲することができます。
そして、たったの200円ほどから1リットル単位でワインを購入することができる天国のような場所なのです。ハンガリーワインは飲みやすくて美味しいですよ〜 ♡

《続きを読む》国立美術館、国立図書館、歴史博物館、軍事博物館などがある「ブダの王宮」は、バロック様式の美しい建物で、ブダペスト観光の目玉の一つ!
ハンガリーの歴史は古く、ハプスブルク帝国時代もオーストリアとは対等の関係にありました。それを象徴するのがこの王宮です。ただ、王宮は何度も戦争で被災したので建物自体は古くありません。それでも、堂々とした威厳のある建物なので見ごたえ十分!
外観の美しさはもちろんのこと、上述したような興味深い施設がたくさん併設されていますので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
そして、この「ブダの王宮」から見下ろす夜景は「ヨーロッパ一の夜景」とも称されているんですよ。

《続きを読む》「東駅」はブダペスト最大のターミナル駅です。駅舎は1881年から1884年にかけて建築され、当時「ヨーロッパでもっとも近代的な駅」と評されていました。
オーストリア・ウィーンをはじめ、国際列車のほとんどが東駅で発着しています。駅構内には観光案内所や両替所なども設置されています。

《続きを読む》ハンガリーのユニークな民族文化を楽しみたい方は、南部にあるホッローケー村まで足を運んでみましょう。ここにはトルコ系クマン人を子孫に持つバローツ人が住んでおり、民族衣装や民族音楽がそのまま残っています。
首都ブタペストからバスで1時間ちょっと。村そのものが世界遺産として登録されており、「ハンガリーで最も美しい村」と評されています。
昔ながらの伝統的な古民家が立ち並んでいて、歩いているだけでもその美しさに魅了されること間違いなしですよ。周辺は山々に囲まれ、自然保護区にも指定されており、その景観は圧巻です!

《続きを読む》13世紀の半ばに建設されて以来何度も増築を行い、オスマン帝国占領時代にはアラーへの礼拝が行われていたというハンガリーの歴史を背負う「マーチャース教会」は、漁夫の砦のすぐ近くにあります。
このように、かつてはイスラム教のモスクとしても使用されたこともある歴史深い教会です。内部のステンドグラスはとても美しく、外観・内装ともにカラフルで可愛らしくとても人気があります。
その人気の理由は、ただ美しいだけでなくブダペストの歴史の重みを感じさせるからではないでしょうか。細部にまでこだわった教会美。ぜひご自分の目でその美しさを堪能してくださいね。

《続きを読む》第一次世界大戦前まで、ハンガリーは現在のスロバキア、ルーマニア、クロアチアの一部を要する巨大な王国でした。そのような多民族国家ハンガリーを学べるのがここ民族博物館です。
建物は、国会議事堂にもヒケを取らない豪華な装飾が自慢です。民族衣装や家具の展示が充実しており、コレクション数は約20万点にもなります。興味のある方はぜひ!

《続きを読む》ブダペストを訪れたら、クラシックコンサートを聴きに出かけましょう。格安で一流のコンサートを楽しめますよ。私は、ハンガリーを代表する音楽学校である「リスト音楽院」のコンサートを観に行ったことがあります。
「リスト音楽院」は将来の音楽家を育てるための教育施設であり、ここにある大ホールではよくコンサートが開催されています。ハイレベルな演奏会にも関わらずわずか数千円なので、ぜひ、足を運んでみてください。

《続きを読む》《 治安 》
基本的には安全な国ですが、2016年に爆発事件が発生しました。そして、個人的なことではありますが、私が一番最初にブダペストに行った1997年、町のチンピラ少年グループにじゃれられ、ポケットに入れていた1万円分相当のトラベラーズチェック (T/C) を取られてしまいました (スリや置き引きといった軽犯罪は世界中どこでも起こり得ます)。
まあ、被害はこのT/Cだけだったので、すぐに届出をして後で戻ってきましたが。というわけで、油断さえしなければ基本的には安全な国です。
《 ベストシーズン 》
そんなハンガリーに行くのであれば、他のヨーロッパ諸国同様、5〜10月がオススメです。冬は氷点下になる日もあり、博物館などの営業時間は短くなるため、観光には適していません。
ただ、音楽イベントが好きな方であれば3〜4月頃に行ってもいいでしょう。ちょうどこの時期に春の訪れを告げるイベント「ブダペスト・スプリング・フェスティバル」が開催されます。
《 その他 》
ちなみにハンガリーはEU加盟国ではありますが、通貨はユーロではなく自国通貨のフォリントを採用しています。そしてコンセントはCタイプ。電圧は220V (変圧器が必須) です。
《アクセス 》
そして、ハンガリーの空の玄関口といえば「リスト・フェレンツ国際空港」 (ブダペスト郊外に位置する) です。ただし、日本からの直行便は運行していないため、フランクフルトやヘルシンキなどのヨーロッパ諸国や中東を経由するルートをとるか、西ヨーロッパ方面から鉄道で移動してくることになるでしょう。
空港から市内へ向かうには、miniBUD(エアポートシャトル)、市バス+地下鉄、タクシーなどの移動手段があります。ただし、空港から市内の宿泊ホテルへ直接向かうならminiBUDがおすすめです。市内までの料金は1900フォリント(約700円)とお得なんですよ。