クウェート (Kuwait) 旅行のハイライトといえば、「人々の暮らしぶり」「街並み」そして (長ーい歴史を経てこの地に残る)「歴史遺産」と言えるでしょう。観光スポットという概念からは少しハズれているかもしれませんが、数々の侵略の歴史を乗り越えてきたクウェートには、時代に媚びることなく存在している「見どころ」が多数存在しているのです。
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近年のクウェートにおける治安は比較的安定していますが、いまだに「殺人」「武装強盗等の凶悪犯罪」「アジア系・アフリカ系の女性を狙った性犯罪」などの事件が発生しています。過激派組織によるテロの危険性もないわけではありません。というわけで、不測の事態に巻き込まれないための最低限の注意は必要です。
クウェートではかつて、政府関連施設・軍事施設・通信施設・油田・各国大使館・空港などの撮影禁止区域で写真撮影をした邦人が当局に身柄を拘束されるという事件も発生しています。事前に撮影の可否を確認すべきでしょう。
酒類は全面的に禁止されています。かつて邦人が逮捕されたこともありますので十分注意しましょう。風土病は存在しませんが、砂塵が町を覆い尽くすことも多いため、呼吸器系の疾患をお持ちの方や身体の弱い方は喉・鼻・目などに異常を感じることがあるかもしれません。
《続きを読む》1990年のイラクによる侵攻が発端となり、翌年から始まった多国籍軍とイラク軍による湾岸戦争。イラク軍とクウェート軍が激しい戦闘を繰り広げた場所が今でも残っています。クウェート市内から車で30分ほどのアル・クレイン地区にある「アル・クレイン殉教者博物館」です。戦闘の場所がそのまま博物館として残されています。建物の中には殉教したクウェート軍兵士の写真や当時使われた武器が展示されています。
《続きを読む》クウェート国立博物館の内部は4つのパートに分かれていて、クウェート国の成り立ちや人々の生活様式がわかるパネルやジオラマなどが多数展示されています。中庭には、古代からアラビア海やインド洋で活躍していた「ダウ船」と呼ばれる木造帆船が展示されています。また、湾岸諸国で一番最初にできたこじんまりとしたプラネタリウムもお楽しみに。入場無料です。
《続きを読む》クウェートのお札にもデザインされているランドマーク的存在の「クウェートタワー」(1979年に建設) は、海のそばにある鉄筋コンクリート製の3基の塔です。球体展望台のある第1の塔は高さ187mでレストランも備わっています (残念ながらクウェートでは宗教上の理由から豚肉とアルコール類は全面禁止となっています)。このクウェート・タワーはビーチやレストランが充実した海岸沿いにあります。10〜3月の冬季であれば、海沿いを散策してみては?
《続きを読む》街の中心部に位置するクウェート最大のモスクで、世界7大モスクの1つと言われています (1986年開業)。建物自体は東京ドームの約2倍、総面積は東京ドームの約3.5倍ほどあります (ホールには1万人以上収容可)。女性はヘッドスカーフやアバヤが必要 (貸し出しあり)。クウェートのモスクでは、イスラム教徒以外の人間が入ることを制限していますが、このグランド・モスクは事前予約することで中に入ることができます。
イスラム教徒が静かに祈りを捧げる様子や、天井に設えられたシャンデリア、美しい絨毯が敷きつめられたホールの様子、それらの全体が醸し出す雰囲気に圧倒されます。天井が18金でできているこの大ホールを見るために、早起きして出かけてみませんか。なお、見学ツアーは金曜日と土曜日はお休みなのでご注意を。
《続きを読む》巨大ショッピングモール「ジ・アベニューズモール」は高級ブランドショップから庶民的なお店、フードコートまで充実した観光スポットの一つです。クウェートで最大、中東でも二番目の規模で、テナント数が800以上と到底一日では回り切れない広さです。クウェートの日中は暑いので、モール内のカフェでまったりしてみてはいかがでしょうか。ハロー・キティのカフェもありますよ。
《続きを読む》スーク・アル・ムバラキヤは1つのスーク (市場) かと思いきや、実は30以上のスークが集結している場所なのです。ここでは、様々な日用品やお土産などを購入することができます。アラブ料理レストランも数多く集まっているので、買い物ついでに食事もここで済ませられます。
《続きを読む》クウェートの中心部にあってアクセスが良いスーク・シャルクは、24時間営業でいつでも利用できる便利なショッピングモールです。目の前には、南フランスにありそうなヨットハーバーがありますし、外にはもの珍しい遊具があって子どもたちが夜も遊んでいます。
この辺りはとても治安が良さそうで、夜でも安心して歩けます。海外ブランドのお店や映画館などもあって楽しい雰囲気が漂っているのですがただ一つ、これほど開放的な場所であっても女性は黒い民族衣装「アバヤ」を着用しています。食べ物を食べる際には顔だけでなく口さえも見えないようにしています。食べる分だけを手で持って、布の下から口へと運んでいます。
《続きを読む》高級住宅街にあるこの可愛らしい美術館はクウェート人のタレク・ラジャブ氏の個人コレクションを展示している施設で、1980年にオープンしました。クウェート人で初めて海外留学をしたTareq Rajab氏は外来民族や少数派民族の芸術に興味を持ち、イスラム・中東・東南アジアの工芸品・美術品などの収集をしました。その数なんと30000点以上!
2つのブースがあって、1つは陶器・金属・ガラスなどの工芸品が展示されています。もう1つはイスラムの歴史を衣装・装飾品などを使って説明しているブースとなっています。イスラム文化に関するコレクションが多岐に渡っており、とても興味深い物ばかりが揃えられています。興味のある方にはいくら時間があっても足りないかもしれません。ぜひ観光してみてください。
《続きを読む》スーク・シャルクの隣にあり、マーケット内は自由に歩き回れるようになっています。ここでは、日本の魚市場では扱わないような魚も見られるので魚好きな方には堪らないスポットになるかもしれません。クウェート名物のナツメヤシの実・デーツなども売られていますよ。
ちなみに「砂漠の国で魚?」と思われるかもしれませんが、クウェートはアラビア湾に面しておりかつては漁業も盛んだった場所です (マーケットは年中無休で朝7時から深夜0時まで営業)。
《続きを読む》クウェートで密かな人気観光スポットと言えばこのミラー・ハウスです。イタリア生まれの画家リディア・アルカッタンが建てた邸宅で、ありとあらゆる平面が小さな鏡で覆われています。外から見ると「蝶」「惑星」「手のひら」が描かれており、家の中は可能な限り「ミラー」で装飾されています。
ミラーは白色セメントや接着剤などで接着されており、それぞれの部屋が「宇宙」「海の世界」「知識」などのテーマを持っています。訪問するには公式サイトからのアポが必要で 、訪問すると本人による1~2時間ほどガイドを受けることができるようになっています。ありとあらゆるものが鏡で埋め尽くされている邸宅。きらびやかな宇宙空間を体感してみませんか。
ツアーの終わりにはリディアのミラー作品があるので、気に入ればそれらを購入することもできます。またツアーでは、紅茶と自家製アップルケーキが用意されており、飲食を楽しみながらこのハウスが出来たきっかけやクウェートの歴史を聞くこともできます。なお、ヒールの高いピンヒールでの入場は不可となっているのでご注意を。
クウェートはまだそれほど観光地化されていない場所でありながら見どころ満載の国です。市内は小さく、日帰りで十分に観光スポットを見て回ることができます。湾岸危機の歴史や湾岸産油国の違いを知るには興味深い場所と言えるでしょう。
他にも、アクア・パークでウォータースライダーや水泳を楽しんだり、動物園でのんびり過ごしたり、ヨット停泊の静かな港でエキゾチックな夜景を楽しんだり、海洋博物館や美術館でクウェートの歴史や文化に触れてみるのもいいですね。
そんなクウェートへは、暑さ和らぐ11~3月頃に出かけるのが過ごしやすくておすすめです。