中東の島国バーレーン王国 (通称バーレーン) はアラビア半島にある大小33の島で構成されている君主制の国で、国民の大多数はシーア派で占められています。比較的穏やかな気候で、イスラム教の戒律がわりと緩い国でもあります。
そんなバーレーンでは1994年以降シーア派による反政府運動が激化し、2001年に行われた国民投票によって首長制から王制へと移行しました (政権を握っているのは少数派のスンニ派)。でもご安心を。観光するにあたって治安は特に問題ありません。英語もよく通じます。
🔴 公用語:アラビア語
🔵 首都:マナーマ
🔴 独立:イギリスより1971年
かつては「ディルムン文明」と呼ばれる、エジプト文明やシュメール文明に匹敵する文化の中心地であったとも考えられています。近年、首都マナーマでは多くの高層ビルが建設されていますがその反面、古い街並みも残されています。近代化とノスタルジーが見事に交錯していると言えるでしょう。
バーレーンは、ドバイ同様 (近い将来に起こるであろう油田枯渇を予測して) 金融と貿易に力を入れている国なのです。
🔵 人口:約150万人
🔴 通貨:バーレーン・ディナール (BHD)
※ 隣国サウジアラビアの通貨も普通に使用されています
とっても小さな国ではありますが、実は魅力たっぷりの国バーレーン。以下、バーレーンの観光情報 (見どころ) についてまとめてみました。
《続きを読む》日本からバーレーンへの直行便はないので、ドバイ (アラブ首長国連邦を構成する首長国の一つ) 経由で行くのが一般的と言えるでしょう (ドバイからバーレーンはたったの1時間)。エミレーツ航空やキャセイパシフィック、ガルフエアーといった航空会社の便があり、ドバイからの就航便数は多めとなっています。
観光のベストシーズンは、他の湾岸諸国同様10〜4月の冬季がおすすめです。これ以外の時期に訪れると、危険レベルの酷暑に悩まされることになるでしょう。ちなみに、物価は他の湾岸諸国より安い傾向にありますが、F1 (4月開催) などのイベントがある時期に訪れると高騰しているので注意が必要です。
《続きを読む》バーレーン最大のモスクで、バーレーン国際空港から車で15分、マナーマ中心から5分の場所にあります。繊維ガラス製のドームは世界最大で、英語のガイドツアー (無料) があり所要時間は1時間ほど。世界遺産のようなスケールや外観が評判で、日本人にも人気の観光地となっています (金曜日以外であれば、イスラム教徒でなくても内部見学ができます)。
モスク見学には必ずボランティア (無料) のガイドがついており、モスクに関して英語でいろいろと説明してくれます (そもそもイスラム教って何といったことなども教えてくれます)。また、モスクの中では肌を露出する服装を避けなければなりませんが、女性には無料でアバヤが貸し出されます。ちなみにこのモスク「見学&ツアー」は、人が集まれば自然に開始されるシステムになっているようです。
モスクからバーレーン国立博物館までは遊歩道が整備されており、「マリーナビーチ・ガーデンパーク」と呼ばれる公園になっています。地元の人々も多く訪れる公園ですが、非常に雰囲気が良く美しい海や対岸のムラハクの高層ビル群の景色を楽しむ事ができます。モスクの見学後に寄ってみるといいでしょう。
《続きを読む》首都マナーマの中心地から5kmほど行った海岸線にある要塞で、世界遺産にも登録されています。紀元前2,000年以上前の「ディルムン文明」の遺跡から、16世紀にこの地を支配したポルトガル軍による要塞まで、かつてこの地を支配してきた人々や文明の遺跡が重なりあっている場所です。是非、詳しいガイドが説明してくれるツアーに参加して体感してみてください。
《続きを読む》砂漠の乾燥地帯にぽつんとたたずむ樹齢400年とも言われる「生命の木」は、エデンの園が実在した場所とも言われているバーレーンにあります。都心部から離れた場所にあるため、行くなら現地ツアーに参加した方がいいのですが、パワーを与えられたい方は是非!
《続きを読む》1988年に設立されたこの博物館はバーレーンのことを知るためにうってつけの場所です。展示室は1階と2階にあり、ゆっくりと見学すれば3~4時間はかかる程の大きさです。展示品は石器時代からディルムン文明、イスラム教が伝播した後の歴史まで幅広くあります。入場料は1BHD(約300円)。ちなみに館内には、現代絵画の展示室やカフェ、お土産屋さんもあります。
また、博物館からは対岸にある「バーレーン真珠採取の道」へ行くボートに乗ることができるようになっています。かつて真珠採取で栄えたバーレーンの歴史をたどる重要な場所であり、世界遺産にも登録されていますので併せて是非足を運んでみてください。
《続きを読む》ここは首都マナーマにある下町感溢れるスーク (市場) です。バーレーン人口の多くがイスラム教シーア派の人たちなので、そんな彼らの日常の雰囲気を思いっきり感じ取ることができる場所でもあります。他の湾岸諸国のマーケットとはまた一味違った感じがあります。特にスイーツ巡りを楽しみたい方にはムハラク・スークもおすすめです。

バーレーンはアラブ人の国家なので料理はアラブ料理になります。ケバブやショルバトゥアダスといったレンズ豆のスープがオススメです。周辺諸国でも食べられている人気料理です。ナンもしくはホブズ (アラビアのパン) と一緒に食すと良いでしょう。
バーレーンでの移動手段としてはタクシー (メーター制) が便利です。空港から市内までは5BHDほど、時間にして15〜20分ほどです。バスはタクシーよりも安く済みますが、所要時間は30分ほどかかります。乗り合いバス (白いミニバス) もあり公共のバスよりも安いのですが、行き先などは書かれていません。興味のある方は、大声で行き先を叫んでいる人がいたらそちらに行ってみましょう。
ここで紹介した以外にも、バーレーンにはまだまだ多くの見どころがあります。とりわけ「ディルムン文明」の都市があったといわれるバーレーンの島には、多くの古代遺跡群が残されているのです。
買い物好きな方は、バーレーンの伝統工芸品が買えるシーフ地区の「キャピタル・モール」やアル・ジャズラ地区の「アル・ジャズラ・ハンディクラフト・センター」も訪れてみましょう。
繰り返しになりますが、バーレーンはとても小さな国です。主要観光名所だけであれば、1日で見て回れます。それでも、じっくりと街を歩きつつ古代文明の遺跡などを見て回るとあっという間に数日は過ぎてしまいます。個人的には4〜5日くらいは欲しいところです。