四国とほぼ同じサイズの小さな国クウェートは、言わずと知れたオイルマネーで潤うお金持ちの国です。中東の有名他都市さながらに、街には多くの高層ビルや巨大ショッピングセンターが立ち並んでいます。
観光資源はそれほど多くありませんが、リッチな国ならではの「人々の暮らしぶり」や異文化の「街並み」を見るのは楽しいものです。だって、メソポタミア文明に連なるクウェートの魅力には計り知れないものがあるのですから。
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クウェートは立憲君主国で、公式の英語表記では[State of Kuwait]といいます。国土のほぼ全てが砂漠気候なのですが、世界第4位の石油埋蔵量があるため、潤沢なオイルマネーによって産業や教育制度の充実が図られています。そのため、国民のほとんどは国家公務員か国営企業の社員として働いています。
◉ 公用語:アラビア語 (英語も普通に通じる)
◉ 首都:クウェート
チグリスとユーフラテス川の間で栄えた文明国家は、やがてオスマン帝国の支配下に入り、イギリスの植民地となる歴史を辿ってきました。その後、巨大油田の発掘によって力を得、やがて独立して今日の繁栄を得ることになります。立憲君主制をとっていますが、首相以下政府の要職はサバーハ家によって占められています。つまり、実際は絶対君主制の国家と言えるでしょう。
◉ 人口:約420万人
◉ 独立:イギリスより1961年
湾岸戦争時には日本からの援助を受けたこともあって、両国の関係は比較的良好です。
◉ 通貨:クウェート・ディナール (KD)(KWD)
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クウェートと言えばイラクによる侵攻 (1990年) のイメージが強いかも知れませんが、現在のクウェートは復興を遂げており治安は比較的良好です。観光の見どころはそれなりにあるのですが、物価が高く観光客が少ないため、あまり観光地っぽくは見えません (物価は他の中東諸国同様、けっして安くはありません)。
治安は中東の中では良好な方なのですが、場所によっては危険なところもありますので事前に調べておきましょう (市内から北へ約30kmのジャハラや南へ約15kmのファルアニアは犯罪被害の多発地域になっています)。また、北部砂漠地帯には湾岸戦争時の地雷が残っていますので立ち入りは控えましょう。
クウェートではアミール (Emir:王族や首長のこと) は絶対的に崇拝されています。不用意な発言や描写によって不敬罪に問われることのないよう注意しましょう。加えて、政府関連建造物を撮影することはできません。女性は露出の少ない(イスラムの教えに沿った)服装を身につけましょう。
そして、クウェートのすべての地域において金曜日の祈りの時間には注意が必要です。大規模な集会場などでは暴力沙汰が発生しやすい傾向にあります。また、治安とは別にコロナウイルスによる感染症の発生例が報告されているのでそういった病気への注意も必要です。
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中東では、「中東呼吸器症候群 (MERS)」と呼ばれる新種のコロナウィルスによる感染例が報告されています。予防のために、「手をよく洗う」「十分に加熱されていない食品は食べない」「咳やくしゃみの症状がある人との接触を避ける」といったことを心がけましょう。また、ラクダが感染源である可能性が高いので、ラクダとの接触・未殺菌のラクダ乳の摂取はやめましょう。
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イスラム教の国ならでは注意点もいくつかあります。たとえば、イスラム教の休日である金曜日の午前中はほとんどのお店や観光スポットが閉まっています。夕方から開くものもありますが、金曜日は全日休みという場所もあるので注意が必要です。
また、平日であっても12:30〜16:30はお昼休みというのが一般的。出かける際にはあらかじめオープン時間をチェックしておいた方がよさそうです。
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🔵 シャワルマ
薄い生地のパンに羊肉や野菜などをはさんだものです。中東ではメジャーな軽食なので、ぜひ挑戦してみてください。
🔵 ビリヤニ
ビリヤニは中東に限らず、インド、ネパール、中央アジアなど多くの国々で食べられている「スパイスと肉の炊き込みご飯」です。
🔵 サモサ
小麦粉などの生地の中に羊の挽き肉やジャガイモ・レンズ豆などを入れて揚げたものです。中央アジア発祥とされており、中東でもよく見かけます。
🔵 ファラフェル
ファラフェルはひよこ豆で作ったコロッケのようなものです。
他にもいろんな美味料理があります。そして、中東のお菓子たちにも挑戦してみてくださいね。とても甘くて美味しいですよ!
クウェートはまだ観光地化されていないので、これからが楽しみな国の一つです。湾岸諸国の急成長ぶりを体感しに、一足先に訪れてみてはいかがですか?
そして、クウェートに行ったら中東を遊牧する砂漠の民・ベドウィンが作るイースト菌を使わない極薄のパンを食べてみたいものですね。
ベドウィン族は中東 & 北アフリカ地域を拠点に移動しており、現在は観光業を営む傾向もあって出会いやすくなっています。どうせなら、砂漠ツアーに参加して、朝食に「砂のパン」を焼いてもらいましょう!