アラビア半島にある (日本とは気候も文化もまったく異なる国) オマーンと日本の間には意外な関係があります。現国王の祖父にあたる先々代国王のスルタン・タイムールは退位後に日本人の大山清子さんと結婚し、現国王の叔母にあたる人物を産み育てているのです。
そんな縁もあってか、「オマーン・日本友好協会」は日本語教育などの活動を続けていますし、首都マスカット近郊のナシーブ・マスカット公園の敷地には「日本庭園」が設けられています。さらに、東日本大震災 (2011年) 発生時には迅速な支援の一環として福島県南相馬市の落合工機に26億円の発注がなされました。
そんなオマーンとは、2012年に「オマーン・日本外交関係樹立40周年」を迎えています。
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オマーンは近年「観光地」として人気急上昇中で、中東の人気観光国イスラエルに肩を並べるほど。とりわけヨーロッパからの観光客が多く、「オマーン独自の雄大な自然」「伝統的な風景」などがとっても魅力的!
◉ 人口:約500万人
◉ 首都: マスカット
◉ 宗教:イスラム教
国全体が砂漠気候で、「ワジ」と呼ばれる (雨が降った時だけ水が流れる) 涸川以外に河川はありません。首都マスカットを例に見てみると、雨が降るのは12〜4月で年間降水量はたったの100mmほど (東京の年間降水量は1500mm超)。ちなみに5〜9月頃は最高気温が35度を超えるので、観光には熱中症対策が必要です。
◉ 通貨:オマーン・リヤル (OMR)
◉ 公用語:アラビア語
その他様々な言語が使用されていますが、イギリスの植民地だったこともあって英語が広く使われています
◉ 観光のベストシーズン
日中の気温が30度以下になって涼しくなる11〜2月頃が観光のベストシーズンと言えるでしょう (夏は暑すぎます)。一方で、南部のサラーラは7〜9月でも観光が可能となっています。北部と違ってモンスーンが吹き、雨が降り、日中の気温は25〜30度ほどで過ごしやすくなるのです。
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日本からの直行便は出ていません。「乗り継ぎ」(ドーハ、ドバイ、バンコク、ムンバイなどを経由) が基本となります。首都マスカットの空港へは、隣国アラブ首長国連邦のドバイ空港からのアクセスが非常に発達しています。ドバイからなら陸路でオマーンに入国することも可能です (バスで片道6~7時間ほど)。なので、個人旅行の際には自分に合った経路を検討してみてください。
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「中東の国 = 危険」と思うかもしれませんが、ひと口に中東と言っても広く、国によって治安事情は異なります。そんな中、オマーンは治安が良い国の一つです。その背景には「政治の安定」と「豊かさ」があります。とはいえ、オマーンはイスラム教の国ですから「過剰な肌の露出は避ける」など異文化への尊重の気持ちは必要です。
物価に関しては、日用品は安く観光関連は高いと言えるでしょう。オマーン観光は「自然」がメインなので、どこへ行くにも車が必要。レンタカーを借りれば安く済みますが、ツアー参加ならそれなりに出費がかさむことは覚悟しておきましょう。
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オマーンの伝統料理は地域によって多少の差がありますが、基本的には米・野菜・(豚以外の) 肉、香辛料が多く使われています。「香辛料かぁ、苦手かもしれないなぁ」と思うかもしれませんが辛みのあるものは少なく、食べやすい料理が多いと思います。オマーンでは昼食が1日の中では最も豪華。夕飯は軽く済ませる場合がほとんどです。調理法は比較的シンプルで、焼いたり煮込んだりしたものが多いのが特徴です。
代表的な料理としては「マラク」(野菜のカレー) 、「ハリース」(肉と小麦をとろとろに煮込んだもの)、「ケバブ」(鶏肉や牛肉にスパイスをまぶしてグリルしたもの)、「マクブース」(サフラン風味のご飯)、「シューワ」(焼肉料理) などがあります。
また、オマーンにはインド系の人々の他にイラン、エジプト、シリア、レバノン系の人たちも多いので、それらの国々の料理も数多く見られます。たとえば「タブーリ」というパセリのサラダ、「ファラフェル」というひよこ豆のコロッケなどは中東でよく見られる料理です。もちろんハンバーガーなどおなじみのものもあります。
飲み物は「コーヒー」がよく飲まれます。コーヒーにカルダモンパウダーを加えた「カフワ」と呼ばれるオマーン風コーヒーを是非お試しください。ちなみにカフワは「デーツ」(ナツメヤシの実) や「ハルワ」(ういろうのようなねっとりとしたお菓子) というデザートと一緒に食されることが多いようです。
また、カルダモンやピスタチオで風味を付けた「ヨーグルト飲料」、塩気の多いバターミルクの「ラバン」もコーヒーと並んでよく飲まれています。
1970年まではほぼ鎖国状態だったためあまりよく知られていませんが、オマーンは観光地としてのポテンシャルが非常に高い国の一つです。いまだ知られていない秘境スポットが満載で、地元のオマーン人も知らない紀元前の遺跡が最近になって旅人によって発見されたという話も珍しくありません。
そんなオマーンはここ数十年、石油収入のおかげで急速に発達してきました。中東国でありながら治安は良く、イスラム教の国でありながらバーやレストランでお酒を飲むことも可能です。
オマーンで見られる動物は「ウミガメ」「イルカ」「ラクダ」などなど。動物に興味がある方は、いろんなツアーに参加してみてくださいね。また、シュノーケリングを楽しんだり、オマーン伝統のダウ船に乗って夕涼みをするツアーなどもあります。1,300mの巨大な穴をロープ1本で降りていくケイビングというアクティビティも楽しめますよ!